第258回 鉄道総研月例発表会:鉄道国際規格に関する最近の動向

鉄道分野の国際標準化活動の動向と日本の取り組み

鉄道国際規格センター センター長 田中 裕

鉄道分野の国際標準化活動は、従来から活発に行われている国際電気標準会議(IEC)鉄道電気設備とシステム専門委員会(TC9)の活動に加えて、国際標準化機構(ISO)における活動も活発化しつつある。日本においても、平成21年4月に鉄道国際規格センターが発足し、鉄道技術に関する国際規格審議を一元的に実施する体制が整いつつある。ここでは、最近の鉄道分野の国際標準化活動の動向と鉄道国際規格センターの取り組みを紹介する。


IEC TC9(信号通信関係)における規格審議状況

鉄道国際規格センター 主査 服部 鉄範

IEC TC9 が担当する規格のうち、信号通信関係規格の審議状況の概要を紹介する。また、日本から提案した「列車制御無線の要求仕様決定手順に関する規格化作業」の審議状況の詳細を紹介する。


IEC TC9(車両関係)における規格審議状況

鉄道国際規格センター シニアエキスパート 本間 英寿

IEC TC9 が担当する規格のうち、車両関係規格の審議状況の概要を紹介する。また、車両用情報通信に関する国際規格である「TCN(列車通信ネットワーク)」規格及び「マルチメディア」規格の審議状況の詳細を紹介する。


IEC TC9(電力関係)における規格審議状況

鉄道国際規格センター 主査 野口 信三

IEC TC9 が担当する規格のうち、電力地上設備に関する規格の審議状況の概要を紹介する。また、「電気的安全性と接地」規格及び「直流開閉装置」規格の審議状況の詳細を紹介する。


ISO における規格審議概況

鉄道国際規格センター 次長 松本 信之

ISO の分野で、鉄道国際規格センターが国内審議団体を担当する鋼専門委員会(TC17)レール及び附属物分科委員会(SC15)における規格審議状況、並びに、その他のTC が担当する鉄道関連規格の審議状況を紹介する。


パネルディスカッション 国際規格審議では何が求められるのか

コーディネーター: 田中 裕
パネリスト: 古関 隆章(東京大学:IEC TC9 PT 62520 国際主査)
田代 維史(交通安全環境研究所:IEC TC9 MT 60571 国際主査)
松本 雅行(東日本旅客鉄道(株):IEC TC9 PT 62733 国際主査)
渡邉 朝紀(東京工業大学:IEC TC9 WG 47 国際主査)

鉄道分野の国際標準化活動において、国際規格審議の最前線で活躍してこられた方々をパネリストに招き、経験談を紹介していただくとともに、今後日本が国際標準化活動に取り組んで行くために重要と考えられる事柄として、国際標準化活動の必要性と効果、国際規格審議に参加するエキスパートに必要とされる能力と人材育成、鉄道分野の国際規格の今後の方向性などについて意見交換を行う。




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