第317回 鉄道総研月例発表会

日時 2018年02月21日(水) 13:30〜16:35
場所 日本工業倶楽部 大会堂
主題 自然災害に対する技術に関する最近の研究開発 

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プログラムと発表概要

13:30~13:45
気象災害対策に関する最近の技術開発

我が国の防災対策を進める上では、気候変動に起因すると考えられる気象外力の変化、少子高齢化、インフラの老朽化など様々な問題を考慮しなければならない。本発表では、鉄道防災を取り巻く状況の変化とそれによる課題を明らかにした上で、雪氷災害、豪雨災害、強風災害、火山災害を中心に、現在進めている防災に関わる技術開発の概要について報告する。

発表者

防災技術研究部 部長 太田 直之

13:45~14:05
風観測データを用いた強風特性の評価と運転規制への応用 ※

鉄道沿線には強風監視を目的として風速計が配置され、これらが観測した風速値に基づいて運転見合わせや速度制限といった強風時運転規制の発令、解除が行われている。また、風速計で得られた風観測データを分析することで、強風時における風速の増加傾向や一旦弱まった風の回復傾向などの強風特性を評価することができる。本発表では、約200基の風速計で約4年間にわたって得られた風観測データを用いて評価した強風特性、ならびに強風特性の運転規制への応用について報告する。

発表者

防災技術研究部 気象防災研究室 主任研究員 荒木 啓司

14:05~14:25
橋脚天端両端部で計測した微動に着目した固有振動数同定手法 ※

洗掘を受けるおそれのある河川橋脚の健全性評価として常時微動計測の結果を用いる場合、衝撃振動試験と比べてフーリエスペクトルのピークが明瞭に現れないケースが多く、固有振動数の同定精度が劣るのが現状である。本発表では、橋脚天端両端部で計測した橋軸直角方向と鉛直方向の微動波形をもとに橋脚直下の地盤振動を推定し、橋脚天端の振動と推定した地盤振動との伝達関数から固有振動数を同定する新たな手法について報告する。

発表者

防災技術研究部 地盤防災研究室 副主任研究員 欅 健典

14:25~14:45
降雨予測値を用いた短時間強雨に対する減災システムの試作 ※

「ゲリラ豪雨」とも呼ばれる局地的な大雨時には、鉄道のような線状の構造物では離れた場所で発生する河川氾濫や土砂崩壊が運行へ影響を及ぼすことが考えられる。そこで、鉄道事業者による将来的な使用を見据えた局地的な大雨によって発生する災害の被害を軽減・防止するための研究開発を行っている。本発表では、都市域の鉄道を対象として構築した、降雨予測値の取得、洪水・氾濫シミュレーション、列車停止や旅客避難場所の検討の支援にいたる一連のシステムの試作版について報告する。

発表者

防災技術研究部 地質研究室 室長 川越 健

14:45~15:00
休 憩

15:00~15:15
巨大地震に対する鉄道のレジリエンス向上

巨大地震によるリスクが高まる中、鉄道が「強さ」と「回復力」を発揮し、例え想定を越えた事象が発生したとしても、レジリエントに対応することが望まれている。そのためには、時間的にも分野的にも途切れのない『シームレスな地震対策』が有効であり、ハードな地震対策技術の底上げとともに、各種のハード対策を有機的に結び付けるための「情報」が重要であることを示す。そして、その戦略の中で特にキーとなる要素技術について紹介する。

発表者

鉄道地震工学研究センター 研究センター長 室野 剛隆

15:15~15:35
精度・即時性に優れた大地震のマグニチュード決定手法

早期地震防災システムは、地震時の列車安全性を高めるために一定の役割を果たしてきたが、2011年東北地方太平洋沖地震のようなマグニチュード(M)が非常に大きい地震に対しそのMを適切に決定することが困難であることや、2016年熊本地震のようないわゆる直下型地震に対して余裕時間が少ないなどの課題がある。これらを改善するため、地震動の最大振幅値到達時間や、新たに発見されたP波成長の特性を利用し、M決定手法の開発を行なったのでその結果について報告する。

発表者

鉄道地震工学研究センター 地震解析研究室 副主任研究員 野田 俊太

15:35~15:55
海底地震計情報を活用した早期地震警報の開発 ※

海域で発生する大地震に対して早期の運転規制を行うために、公的機関の設置した海底地震計データを活用した早期警報手法の開発を行っている。本報告では、海底で地震波が観測されてから鉄道事業者のシステムが警報判断をするまでの情報の流れと処理内容について説明する。また、海底地震計で記録された実データを用いた検証結果や海底地震計データを活用した際の効果について報告する。

発表者

鉄道地震工学研究センター 地震解析研究室 副主任研究員 是永 将宏

15:55~16:15
脈状地盤改良による液状化対策工法の開発および実用化 ※

従来採用されている液状化対策は、液状化地盤を完全に改良することを前提とした高コストな工法であるため、鉄道路線のような長区間の領域を対象として実施することが困難な場合が多い。そこで、動的薬液注入により脈状の改良体を地盤内に作成し、地盤を効率的に低改良率で密実化させることで液状化抵抗の増大を期待した脈状地盤改良工法の開発を行った。本発表では、振動台実験結果や鉄道施設近傍を想定した厳しい条件下での施工試験結果、実適用事例について紹介する。

発表者

鉄道地震工学研究センター 地震動力学研究室 主任研究員 井澤 淳

16:15~16:35
耐震設計の静的解析における入力損失効果の評価法の開発 ※

構造物の基礎には、地震動による地盤変位を拘束し、自由地盤に比べ構造物に入射される地震動が低減される入力損失効果がある。しかし、従来、入力損失効果を評価するためには動的解析法を用いる必要があり、耐震設計実務で主流な静的解析法における適切な評価手法はなかった。そこで、杭基礎構造物を対象に、静的解析法である応答変位法により入力損失効果を評価し、さらにランダム振動論を用いて所要降伏震度スペクトルを低減可能な手法を開発した。本発表では、本手法の概要を報告する。

発表者

鉄道地震工学研究センター 地震応答制御研究室 研究員 和田一範


司会:小島 謙一 (鉄道地震工学研究センター 地震動力学研究室 室長)
 
都合により、プログラムを変更することがあります。

※ 第318回月例発表会(3月5日(月)大阪開催)で同じ内容を発表します。


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  • 質問コーナーの設置
    前半の発表件名については休憩時、後半の発表件名については発表会終了後に、質問コーナーを設けますので、発表者に直接ご質問いただけます。
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