第11回 鉄道総研講演会

主電動機をめぐる新技術

松岡 孝一


 パワーエレクトロニクス技術の進展により、出力電圧や周波数を自由に制御することができるインバータが実用化され、鉄道車両駆動用の電動機として長年使用されてきた直流電動機に代わり、小形・軽量で保守の楽な誘導電動機が採用されるようになった。我々は次世代の電気動力システムとして、騒音・伝達損・保守等の問題がある動力伝達装置を無くして、主電動機と車輪とを直結した車輪一体形主電動機による直接駆動システムの研究開発を進めている。主電動機の小形軽量化と高効率化のための、最近発展の著しい高性能永久磁石を用いた同期電動機方式の導入を進めている。これらを中心に電気動力システムにおける技術開発の動向と成果の一端を紹介し、今後を展望する。



松岡 孝一 (まつおか こういち)
(財)鉄道総合技術研究所 車両技術開発事業部 電気動力担当 主幹技師



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