鉄道総研での「日仏共同研究成果報告会」開催について

平成14年12月19日
財団法人鉄道総合技術研究所

 財団法人鉄道総合技術研究所(鉄道総研)において、12月11日から12日にかけて、フランス国鉄(SNCF)の研究開発担当者一行を迎えて、「日仏共同研究成果報告会」が開催されましたのでお知らせ致します。
 鉄道総研とSNCFとは1995年に協定を締結し、これまで共同研究を続けてきました。95年から始まった第一次共同研究のテーマには、空力騒音、軌道保守、車両運動、乗務員の疲労に関する4つのテーマが採り上げられ、99年から始まった第二次の共同研究では、軌道保守、乗り心地、横風、踏切の4つが採り上げられました。今回はこの第二次の共同研究の最終報告会に当たります。
 今回、SNCFからは、団長を務めたクレヨン副本部長をはじめ、国際業務担当のカンビヨー副本部長、さらに車両、軌道、電力などの専門家あわせて9名が来日しました。
 初日の11日には共同研究の進め方に関する全体会議およびテーマごとの個別会議が、所内見学をはさんで終日に渡り行われました。12日には技術講演会が開催され、西江勇二情報・国際部国際課長の司会で、副島廣海理事長の歓迎挨拶に続き、SNCFクレヨン副本部長と内田雅夫研究開発推進室長とによる両者の最近の研究開発に関する基調講演が行われました。午後からは3件の追加講演を含め、共同研究成果にかかわる計21件の技術講演が日仏双方の研究者により行われました。
 副島理事長は歓迎挨拶の中で、「95年以来のSNCFの研究協力に深く感謝します。SNCFは海外の最も重要なパートナーの一つと考えています。また、SNCFが、鉄道総研とともに世界鉄道研究会議(WCRR)の創設にも重要な役割を果たし、第一回の同会議を94年にパリで開催するなど、会議の発展に終始貢献して来たことに敬意をはらいます。」と述べました。
 また、クレヨン副本部長は、「今から約30年前に当時のSNCF幹部が訪日して日本の新幹線を体験し、あわせて日本に新幹線の開発組織が存在していることを知り、その結果、帰国後にTGV開発プロジェクトが誕生しました。SNCF側も鉄道総研を重要なパートナーとして位置づけており、今後とも新たなテーマで協力関係を維持していきたい。」と述べました。
 会議の最後には、内田室長とクレヨン副本部長の間で確認事項への署名が行われ、その中で、来年以降、軌道保守、新しい電源、パンタグラフと架線、横風などを新たなテーマとして共同研究を継続すること、あわせて年一回鉄道総研とSNCFとの間で相互に報告の場を持つことを確認しました。


写真:確認事項への署名後、握手を交わす両代表
(写真左 鉄道総研:内田研究開発推進室長
 写真右 SNCF:クレヨン副本部長)



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