平成15年度 文部科学大臣賞【創意工夫功労者】

受賞業績:自動離線率処理装置の考案
受 賞 者:福谷 隆宏(ふくたに たかひろ)
 
【業績】
  架線・パンタグラフ系では、列車速度が高くなったり系が損傷すると、トロリ線からパンタグラフが離れる離線という現象が多く発生するようになる。離線は、トロリ線やパンタグラフの摩耗を増大させるなど、架線・パンタグラフ系の障害となる。このため、高速化や新しい架線・パンタグラフ系の開発のときに、離線が目安値を超えないことの確認が必要となり、現車試験でや検測車等で頻繁に離線が測定される。離線測定法には各種あるが、交流電化区間においては、パンタグラフ電流から離線を測定する交流電流式や離線時に発生するアーク光を測定する光学式等がよく使用される。測定された離線信号は、架線のドラム単位(架線のオーバーラップから次のオーバーラップから次のオーバーラップまでの区間)で集計されることが多い。この集計で、離線率や離線時間を算出し速度特性等にまとめる一連の処理は、既開発の離線処理ソフトウェアを使用して行われているのが現状であった。しかしながら、これらの処理には多大な時間を要し非効率であるため、処理方法の改善が求められていた。この解決策として、離線をリアルタイムで検出し、離線率や離線時間等を自動的に求める自動離線データ処理装置を新幹線での使用を前提に開発した。


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