新信号システム「COMBAT」の設備見学会を行いました

平成18年 2月17日
財団法人 鉄道総合技術研究所
鹿島臨海鉄道株式会社

 財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)と日本信号株式会社が共同で開発した、新信号システム COMBAT (Computer and Microwave Balise Aided Train control system)を、鹿島臨海鉄道株式会社(以下、鹿島臨海鉄道)が、平成17年10月12日からシステムの一部機能を実際の運用に取り入れ、運用評価を行っています。
 この度、本システムの紹介と普及を目的とした、設備見学会を以下により行いましたのでお知らせいたします。なお、今回の設備見学会には、国土交通省、(独)交通安全環境研究所、JR旅客会社、民鉄、3セクを主体とする16社、約50名の方にご参加頂きました。

1.開催日時@平成18年2月16日(木)14時30分〜17時【説明会】
A平成18年2月17日(金) 9時〜11時40分【見学会】
2.場   所@オーシャンビュー大洗(茨城県東茨城郡大洗町)
A鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線
  大洗駅(茨城県東茨城郡大洗町)
  常澄駅(茨城県水戸市常澄)
3.プログラム
平成18年2月16日(木)
(敬称略)
  開会挨拶鉄道総研  事業推進室長村田 修
    挨 拶  鹿島臨海鉄道  代表取締役副社長長島 徳一郎
鉄道総研  理 事白取 健治
    鹿島臨海鉄道の概要  鹿島臨海鉄道  代表取締役専務野村 利夫
    鉄道総研における
信号関係等の研究状況紹介
  鉄道総研  信号通信技術研究部長平尾 裕司
    低コストな閑散線区向け
閉そく装置「COMBAT」
  鉄道総研  事業推進室 COMBAT課長西堀 典幸
    質疑応答
    意見交換
【議事進行】  鹿島臨海鉄道  取締役 総務部長飯村 邦夫
平成18年2月17日(金)

 *参加者を4つの小グループに分け、集合から解散まで、約2時間に渡り設備見学を行いました。以下のスケジュールは、その一例です。

  集合
  移動
     
中央装置の見学
          大洗駅機器室:連動中央装置、連動モニタ
   
表示制御盤の見学
          大洗CTCセンタ:表示制御盤、付属操作盤
  移動
     
駅装置の見学
        常澄駅機器室:連動駅装置、列車検知装置等
     
バリス検知器の見学
      常澄駅構内:バリス検知器
  解散
4.ご参加頂いた方々からのコメント
 現在、電子閉そくを導入しているが、保守用の部品調達をはじめ、今後の保守等に不安がある。現用の電子閉そくに代わるものとして、「COMBAT」に注目している。鹿島臨海鉄道殿における今後の展開や電子閉そくを導入している鉄道事業者と情報交換を密にしながら、種々の検討を進めて行きたいので、本技術に関する多くの情報提供をお願いしたい。
 電子閉そくを導入してから20年が経過し、機器の老朽化が顕在化している。現状では具体的にインフラ部のコストが不明であり、導入の可否についてコメントできない。仮に導入できないとなれば、他社と共同で従来の車載機器等を改良し、現行システムを延命化するといった検討を進めなければならない。いずれにせよ、国をはじめ、自治体等のご支援を得ながら、検討していきたい。
 COMBAT は、厳しい設備投資環境におかれる中小鉄道事業者を対象に、コストダウンを図りながらも、技術基準に適合した、無線を用いた新信号システムで、他交通機関をはじめとする多分野への発展性も注目されています。



写真 説明会において挨拶する
鹿島臨海鉄道
長島代表取締役副社長
写真 説明会においてCOMBATの
機能概要を紹介する
鉄道総研 西堀COMBAT課長
 

写真 中央装置の見学
(於 大洗駅機器室)
写真 表示制御盤の見学
(於 大洗CTCセンタ)
 

写真 駅装置の見学
(於 常澄駅機器室)
写真 バリス検知器の見学
(於 常澄駅構内)




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