「鉄道構造物の診断エキスパート養成研修」を開催しました

平成19年12月 6日
財団法人 鉄道総合技術研究所

 財団法人鉄道総合技術研究所では、鉄道構造物の維持管理にかかわる技術者の養成を目的として、昨年度より「鉄道構造物の診断エキスパート養成研修」を開催しております。本年の養成研修を下記により行いましたのでお知らせいたします。
 鉄道は、社会資本の中でも早くから整備が進められており、基盤となる構造物は老朽化が進んでいます。安全に継続使用するために維持管理の重要性が増すとともに、熟練技術者の大量退職時期を迎えている現状から、高い専門知識を有する技術者の養成が急務となっています。また、平成18年度には国土交通省が「鉄道構造物等維持管理標準(以下、維持管理標準)」を制定し、これに準拠した維持管理が求められています。そのような背から、昨年度に引き続き、集中的な机上講習と現地研修を併せて行う「鉄道構造物の診断エキスパート養成研修」を、京浜急行電鉄殿のご協力を得て実施しました。
 今回の研修には、鉄道事業者、協会、調査コンサルタント会社から31名の方々にご参加頂きました。参加者からは、「実際の構造物を使い、診断で得られたデータを用いて解析を行うとともに、一連の作業について専門家から解説を受けて、検査内容の理解が深まった。」「多くの実例を見られ、実際の機器に触れられただけでなく、理論的な背景を詳しく知ることができた。」「日常業務と維持管理標準との対応がわかりやすくなった。」等の評価を得ました。

 
1.開催日時 平成19年11月28日(水) 〜 30日(金)
2.場   所 机上講習 ホテル京急油壺観潮荘(神奈川県三浦市三崎町)
現地研修 京浜急行電鉄管内(京浜急行電鉄株式会社 本社:東京都港区高輪)
3.プログラム
<第1日目>平成19年11月28日(水) 13:30〜17:30
時 間講義内容担当講師
13:30〜13:50受付・オリエンテーション
13:50〜14:00開講の挨拶事業推進室 構造物メンテナンス
担当部長 鳥取 誠一
14:00〜17:30机上講習「斜面調査のポイント」防災技術研究部 地盤防災研究室
副主任研究員 布川  修


<第2日目>平成19年11月29日(木) 8:00〜18:30
時 間講義内容担当講師
8:00〜12:00現場実習「斜面の調査の方法」防災技術研究部 地盤防災研究室
副主任研究員 布川  修
13:00〜13:50机上講習「斜面の健全度評価」
14:00〜15:00机上講習「衝撃振動試験概論」(株)ジェイアール総研エンジニアリング
副社長 西村 昭彦
15:10〜16:30机上講習「下部構造物の調査のポイント」構造物技術研究部 基礎・土構造研究室
副主任研究員 篠田 昌弘
16:40〜18:30机上講習「衝撃振動試験による健全度診断」構造物技術研究部 基礎・土構造研究室
主任研究員 羽矢 洋


<第3日目>平成19年11月30日(金) 8:00〜14:00
時 間講義内容担当講師
8:00〜12:00現場実習「橋梁下部構造物の調査の方法」構造物技術研究部 基礎・土構造研究室
主任研究員 羽矢  洋
13:00〜13:50机上講習「橋脚の健全度評価」構造物技術研究部 基礎・土構造研究室
副主任研究員 篠田 昌弘
13:50〜14:00閉講の挨拶事業推進室 構造物メンテナンス
担当部長 鳥取 誠一


京浜急行電鉄管内の橋梁下部構造物を用いた現地研修
(IMPACTVを用いた衝撃振動試験実習)
 
京浜急行電鉄管内の橋梁下部構造物を用いた現地研修
(IMPACTVを用いた衝撃振動試験計測)
 
机上講習時の様子




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