理事長挨拶要旨
鉄道総研は、国の研究機関まで遡ると設立から100年の歴史を有している。この間、皆さんの先輩方は優れた業績を残し、組織としても個々の専門家としても、社会から信頼される今日の鉄道総研を築いてきた。
昨今は、社会環境が大きく変化し、技術が急速に進展しているが、そのような中、皆さんは鉄道の研究開発を志望して鉄道総研に入社し、今日から、鉄道総研の一員となった。鉄道総研がこれからも鉄道の技術革新をリードする存在として社会の期待に応えていくには、さらなる努力が必要である。それには皆さん一人ひとりが技術ポテンシャルを高めるとともに、将来の鉄道ビジョンを描き、社会的な視点で鉄道の技術革新にチャレンジすることが必要である。
そこで、一人の先輩として二点を話したい。
一点目として、自分がどのような技術の専門家を目指すかの「道」をできるだけ早く定め、この技術に関しては誰にも負けないといった第一人者になるべく志と気概をもって日々研鑽してほしい。学位取得もその一つであり、できるだけ若いうちに取得することを推奨する。
二点目は、鉄道の研究開発は自分一人で完結できるものは稀であり、他の研究者と連携や協調を図って行う場合が多いため、いろいろな機会を利用して人的ネットワークを広げていただきたい。視野と活動の幅を広げることが大切である。
皆さんが鉄道総研の生活に早く慣れ、活躍されることを期待して、入社式の挨拶に代える。
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