平成24年度情報化月間 国土交通大臣表彰の受賞について

公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)は、デジタル情報伝送技術を活用した車上速度照査式ATSシステムの開発・実用化に対して、九州旅客鉄道株式会社と共同で「情報化月間」における国土交通大臣表彰を受賞しましたのでお知らせいたします。

なお、表彰式は、平成24年10月1日(月)17時からイイノホール(東京都千代田区)において行われ、鉄道総研理事長 垂水尚志が津川祥吾 国土交通省政務官より表彰を受けました。

平成24年度 情報化月間 国土交通大臣表彰「情報化促進部門」

受 賞 者:公益財団法人鉄道総合技術研究所
九州旅客鉄道株式会社
受賞業績:

デジタル情報伝送技術を活用した車上速度照査式ATSシステムは、「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」第57条(列車を自動的に減速または停止させる装置)の基準に適合するため開発されたシステムであり、分岐器や曲線、勾配等の線路条件に応じて連続的に速度を監視することで列車運行の安全確保を行うものである。

当該システムの導入においては既存のシステムを全面変更させることなく、既存機器を活用することにより低コストで保安度が向上したシステムに移行することが可能となっているため、新幹線や大都市圏以外の採算的に厳しい路線でも段階的な導入が可能なものとなっている。

平成23年6月30日より九州旅客鉄道株式会社鹿児島本線(小倉⇔博多間)で運用が開始される等、高度な情報処理技術の研究、開発等により、公共交通機関の運行にかかる情報処理の効率性の向上に先導的役割を果たしている。

(関連研究室)信号システム研究室

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写真:津川祥吾 国土交通省政務官 より表彰状を授与される 理事長 垂水 尚志
情報化月間とは:

1970年代はじめ、通商産業省(現在の経済産業省)は、当時起きていた「情報化社会」への潮流が、単に産業や経済に影響を及ぼすだけでなく、私たち個人のライフスタイルをも変える社会的なものであると捉え、この情報化の波を健全に発展させていくためには、情報化に関する正しい知識を提供し、国民一人一人が 情報化について理解を深めることが重要と考えました。

そこで、1972年に当時の行政管理庁、経済企画庁、科学技術庁、大蔵省、文部省、運輸省、郵政省と連携し、10月の第1週を「情報化週間」と定め、全国各地で情報化に関する展示会、講演会を行うとともに、情報化の促進に貢献した個人や企業の表彰を開始しました。その後、「情報化」の社会への重要性はますます高まり、現在では期間を拡大し、10月を「情報化月間」として様々な行事を実施しています。
(情報化月間2012 ホームページより引用)