「日仏鉄道共同研究セミナー」を開催しました

公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)は、平成24年9月26日〜28日の3日間に渡り、フランス国鉄(以下、SNCF)を迎え、「日仏鉄道共同研究セミナー」を開催しましたのでお知らせします。

鉄道総研とSNCFは、1995年に共同研究等に関する協定を結び、各種技術分野における共同研究を進めています。今回のセミナーは、SNCFより代表団長のエマニュエル・マニエ技術局長をはじめとする合計7名をお迎えし、継続中の共同研究テーマの成果の確認と、次期共同研究・情報交換の計画策定を目的として開催されました。

初日の9月26日は、鉄道総研国立研究所において、オープニング及びテーマ会議を行いました。開会にあたり鉄道総研理事長 垂水尚志は、「共同研究を開始して17年になり、両国の関係者のこれまでの尽力に感謝いたします。今回のセミナーでは、次のステップの共同研究テーマについて議論されますが、いろいろな課題を円滑に行うためにも基礎研究の推進が望まれます。本セミナーの成功と将来の共同研究の発展を期待しています。」と歓迎の挨拶を行いました。引き続きマニエ技術局長より「このたび鉄道総研の皆様とご一緒できることを大変うれしく思います。17年間にわたる共同研究は大きな成果となりました。世界が大きく変わろうとする中、挑戦をしていかなければなりませんが、このたびのセミナーで議論するテーマは非常に重要で、大きな期待がかかっています。関係者の皆様のご活躍を期待しています。」とご挨拶をいただきました。その後、共同研究個別テーマ会議を行い、双方の担当者が成果や今後の進め方について意見交換を行いました。

2日目となる9月27日午前は、日仏会館ホール(東京都渋谷区恵比寿)において、共同研究報告会を行いました。共同研究報告会では、継続中の共同研究テーマ3件(高速鉄道架線の検査と予防保全、立位客の乗り心地、ワイヤレスセンサーネットワークの鉄道への応用)について各テーマの担当研究者からの報告と、研究開発マネージメントに関する情報交換を行ったのち、次期共同研究・情報交換の計画発表を行いました。

最終日である9月28日には、テクニカルビジットとして、SNCF側参加者に鉄道総研国立研究所の実験設備を見学していただきました。

今回のセミナーでは、鉄道総研とSNCFがより密接な意思疎通をもって共同研究を促進すること、次回の共同研究セミナーは2014年にフランスで行うことなどについて合意し、議事録への署名を行いました。

なお、9月27日午後には、日仏会館ホールにおいて日仏工業技術会、鉄道総研ほかが主催する「日仏鉄道技術シンポジウム」が開催されました。

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写真 共同研究セミナー開会にあたり挨拶する
鉄道総研理事長 垂水尚志
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写真 共同研究セミナー開会にあたりご挨拶される
SNCF技術局長 エマニュエル・マニエ氏
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写真 議事録に署名したのち握手を交わす
SNCF技術局長 エマニュエル・マニエ氏と鉄道総研理事 高井秀之

※写真はすべて平成24年9月26日に鉄道総研国立研究所で撮影