「リニアモータ推進高速鉄道研究開発50周年記念講演会」
を開催しました

公益財団法人鉄道総合技術研究所(以下、鉄道総研)は、「リニアモータ推進高速鉄道研究開発50周年記念講演会」を開催しましたので、お知らせします。

平成24年は、昭和37年に旧日本国有鉄道 鉄道技術研究所(以下、鉄道技研)においてリニアモーターカーの研究開発が始められてからちょうど50年となります。

そこで、これまでの鉄道技研および鉄道総研での研究開発を振りかえり、多くの先輩方によって築きあげられた技術成果を総括するとともに、今後の若手研究者に技術継承していく場として、記念講演会を開催しました。

冒頭、理事長 垂水 尚志が挨拶した後、企画室次長(前 浮上式鉄道技術研究部長) 岩松 勝より、「リニアモータ開発の歩み」と題して、鉄道技研におけるリニアモーターカー開発の黎明期から宮崎実験線での実験車MLU001までの経緯の紹介がありました。昭和37年に先だって鉄道技研の篠原所長(当時)の「(新幹線の)その先を考えるグループが一つぐらいあっても良いのではないか。」という意見で「鉄研夢の会」というグループが鉄道技研内に発足されたところから話が始まり、鉄道技研が重点的にリニアモーターカーの研究にリソースを投入してきた経緯の紹介がありました。その後、開発経緯をまとめた過去の貴重な動画の上映に続いて、浮上式鉄道技術研究部長 長嶋 賢より「鉄道総研におけるリニア研究開発と今後の展開」と題する講演がありました。鉄道総研になってからの実験線での試験および鉄道総研国立研究所での基礎研究に関する紹介の後、現在鉄道総研で取り組んでいる高温超電導磁石の開発、リニアレールブレーキや超電導フライホイール蓄電装置など、在来方式鉄道へのリニア技術の応用研究についての紹介がありました。また、今後は浮上式鉄道の基礎研究を継続しつつ、在来方式鉄道へのリニア技術の応用研究を強力に進め、成果を相互にフィードバックして研究開発を進めていきたい旨の表明がありました。

1.開催日時平成24年11月30日(金) 15:00から17:30まで
2.場  所鉄道総研 講堂
3.参加人数175名(主な参加者:来賓ほか、国鉄鉄道技術研究所および鉄道総研にて浮上式鉄道開発に関与した関係者、鉄道総研役職員など)
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写真 講演を行う企画室次長 岩松 勝
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写真 講演を行う浮上式鉄道技術研究部長 長嶋 賢