研究部紹介

車両構造技術研究部

車両構造技術研究部には「車両運動」「走り装置」「車両振動」「車両強度」の4研究室があります。現状の車両における問題点の解明、次世代車両へ向けての技術開発を目標として、以下のような研究に取り組んでいます。

  • 車両運動研究室

    鉄道車両の脱線、転覆に対する走行安全性評価/車両動揺等の計測法およびデータ解析/車両の動特性に関する試験およびシミュレーション

  • 走り装置研究室

    ハイブリッドシミュレータによる車両運動特性評価法の開発/振子、操舵、上下制振制御などの台車関連技術の開発/台車特性に関する試験の実施と評価

  • 車両振動研究室

    車体弾性振動の評価、解析、低減技術/車内騒音の評価、解析、低減技術/マルチボディダイナミクスによる編成運動解析/車輪踏面の微小凹凸による車両運動特性向上

  • 車両強度研究室

    車輪、車軸、台車枠、車体等の疲労強度評価/超音波探傷等の非破壊検査法に関する研究/車両衝突時の衝撃特性に関する研究

車両制御技術研究部

車両制御技術研究部には「駆動制御」、「水素・エネルギー」、「動力システム」、「ブレーキ制御」の4研究室があります。車両の次世代制御について研究開発しています。

  • 駆動制御研究室

    車両の省エネルギー・蓄エネルギーシステム、空転・滑走再粘着制御、車両用電子機器の劣化、EMCなど電気車関係一般。

  • 水素・エネルギー研究室

    燃料電池車両をはじめとする水素利用技術、新エネルギー、車両のエネルギー消費評価。

  • 動力システム研究室

    新エネルギー・ハイブリッド・ディーゼル等の車両のシステム、モータ・インバータ・エンジン等の機器に関する研究開発。鉄道騒音・振動の測定方法の開発や評価。

  • ブレーキ制御研究室

    通勤電車・貨物列車から高速新幹線電車まで、ブレーキシステム全般にわたる技術開発や評価。

構造物技術研究部

構造物技術研究部は、「コンクリート構造」、「鋼・複合構造」、「基礎・土構造」、「トンネル」、「建築」の5研究室から構成されており、構造物や建築物の設計、維持管理、耐震に関する研究開発を進めています。

電力技術研究部

鉄道部門における電力技術は、電気車に高品質な電力を提供するための技術であり、変電所における電力変換、き電回路、電車線構造、電車線材料およびこれらの計測・保全に関する研究開発が、その主なものです。
電力技術研究部では、これらの研究開発に対処するために、き電・集電管理・電車線構造の3グループでの研究開発体制のもと、21世紀に対応した新しい鉄道電力システムについて、鋭意研究開発を進めています。

  • き電研究室

    交流き電システム、直流き電システムに関する研究開発を行なっています。

  • 集電管理研究室

    架線−パンタグラフで構成する集電系の、保全管理および電車線材料に関する研究開発を行なっています。

  • 電車線構造研究室

    電車線構造の研究開発と、集電現象を解明するために必要な計測技術の研究開発を行なっています。

軌道技術研究部

軌道技術研究部は「軌道構造」「軌道・路盤」「軌道管理」「レール溶接」の4研究室で構成され、鉄道事業者などのニーズに対応して、安全性の向上、高速化、メンテナンスの効率化および低コスト化、騒音・振動の低減などをキーワードとして、鉄道の軌道に関するハード面からソフト面にわたる幅広い研究開発を実施しています。また、軌道に関する技術基準や国際規格に関する業務も行っています。

  • 軌道構造研究室

    在来線と新幹線の軌道を構成する、レールとレール締結装置などの軌道材料、分岐器、伸縮継目およびロングレールに関する研究開発。

  • 軌道・路盤研究室

    新設線用の省力化軌道および路盤、既設線の道床および軟弱路盤の強化法、騒音・振動対策や建設・産業副産物の再利用に関する研究開発。

  • 軌道管理研究室

    在来線から新幹線まで、列車の安全・快適運転を支える軌道管理手法と保線機械に関する研究開発。

  • レール溶接研究室

    鉄道輸送の信頼性向上を目的としたロングレールの溶接施工法および品質評価法に関する研究開発。

防災技術研究部

防災技術研究部には「気象防災」「地盤防災」「地質」の3研究室があります。降雨・風・氷雪・風化などを原因とする、鉄道沿線の自然災害を防止するための研究開発を行っています。このほかに、地形・地質・地下水に関係する調査・評価技術や、列車走行に伴う地盤振動などの地盤環境問題に関する研究を行っています。

  • 気象防災研究室

    強風や雪氷をはじめとする種々の気象現象が、鉄道運行に支障をもたらすメカニズムの解明と被害を防止・軽減するための研究開発

  • 地盤防災研究室

    斜面災害や橋脚洗掘災害など主に降雨、地震または河川増水が原因になって発生する地盤災害を防止・軽減するための研究開発

  • 地質研究室

    土木工事に関わる地下水問題、トンネルの建設・保守技術、岩盤斜面安定、土壌汚染、道床バラストの石質、等に関する研究開発 列車走行に伴う沿線地盤振動の予測・対策に係わる研究開発

信号・情報技術研究部

信号・情報技術研究部は「信号システム」「ネットワーク・通信」「列車制御」「運転システム」「交通計画」の5研究室で構成されます。信号保安システムやその安全性評価、移動体通信を含む各種通信ネットワーク技術、需要予測、輸送計画や運転整理の支援技術、設備の状態監視技術などの研究開発を通じて、鉄道の安全性、信頼性、利便性の向上に寄与することをめざして活動しています。

  • 信号システム研究室

    軌道回路、ATC、転てつ機等といった信号保安設備の研究開発や、画像処理の鉄道への応用の研究を行っています。また、信号保安設備の安全性評価や故障の原因解明、新型車両の信号保安設備の誘導障害の評価等を担当しています。

  • 列車制御研究室

    新しい技術を活用した列車制御システムの研究開発、信号システムの安全性評価等を担当しています。

  • ネットワーク・通信研究室

    移動体通信・通信ネットワークなどの通信技術と、電子化されたデータの管理・分析手法や数理最適化などの情報処理技術の鉄道システムへの適用に関する研究開発、鉄道特有の電磁環境問題に関する研究開発を担当しています。

  • 運転システム研究室

    鉄道の輸送関係業務に対する各種システム・アルゴリズムに関する研究開発、および、輸送の乱れ・混雑・旅客流動などに関する調査分析手法に関する研究開発を担当しています。

  • 交通計画研究室

    鉄道輸送を中心とする交通需要予測、鉄道旅客の行動要因分析とニーズの定量的評価、交通計画支援システム、物流のマルチモーダル化に関する研究開発を担当しています。

材料技術研究部

材料技術研究部では、鉄道分野で使われる各種材料の開発、評価を担当し、そのために必要な現象の解析や技術・手法の検討を行っています。具体的な活動は、下記の5研究室で取り組んでいますが、材料に限らず鉄道システム全体としての環境負荷評価の研究については、部が主体となって取り組んでいます。

  • コンクリート材料研究室

    高架構造物、トンネルの躯体や覆工、軌道スラブ、電柱など鉄道分野のコンクリート構造物の劣化現象の分析・診断・評価技術および補修技術の研究開発。

  • 防振材料研究室

    車両関連の軸ばねゴムなどの防振材料、床材などの高分子材料、構造物関連の制振・防音材料や保護材料、軌道関連の軌道パッドなどの高分子材料に関する研究開発。

  • 潤滑材料研究室

    鉄道車両、各種機械設備等、鉄道全般で使用する潤滑油・グリースおよび鉄道車両用の軸受に関する研究開発。

  • 摩擦材料研究室

    粘着を含む車輪/レール系、パンタグラフすり板、ブレーキや軸受等の摩擦・摩耗・潤滑・転がり疲れ現象を伴って使用される材料に関する研究開発および金属系新材料に関する研究開発。

  • 超電導応用研究室

    超電導技術の鉄道への応用のための超電導応用機器に関する研究開発、および酸化物高温超電導材料の超電導特性の向上を目指した材料作製と物性評価の基礎的研究。

鉄道力学研究部

鉄道力学研究部は、構造物から軌道、車両、電車線におけるダイナミクスの問題を扱っています。ここでは構造物・軌道と車両、レールと車輪、パンタグラフと架線などの境界領域の問題、相互作用に関する問題が主体となります。安全性の向上、機能の向上、保守費の低減などを実現する新しい考え方を提案するためには、これらの境界領域での現象解明など基礎的な取り組みが必要です。鉄道力学研究部では構造物、軌道、車両、集電の研究室が密接に連携をとりながら、またそれぞれの関係分野の技術研究部とも連携をとりながら基礎研究を一つの柱として取り組んでいます。また同時に、基礎研究の成果を発展させ、設計・保守標準への反映、新しい台車構造や軌道構造システムの提案など、応用、開発研究も推進しています。

  • 車両力学研究室

    列車の走行安全や乗り心地の向上を目指し、鉄道車両の運動に関する現象解明を行っています。振動する構造物上の車両挙動、車輪/レールの摩耗、車両の空気力動揺といった他分野との境界問題や、防振型一軸台車、高速域高減衰ダンパなどの新しい構造・要素による運動性能の改善にも取り組んでいます。

  • 集電力学研究室

    集電性能の向上とパンタグラフの空力騒音低減を目指し,架線とパンタグラフの運動およびパンタグラフの空力騒音について研究しています。また架線・パンタグラフの動的挙動を評価するための測定器の開発も行なっています。

  • 軌道力学研究室

    レールと車輪間の粘着現象,レールの転がり接触疲労損傷および摩耗の発生機構、走行車両による軌道の動的応答特性とそれによる軌道の破壊機構に関する研究開発を行なっています。

  • 構造力学研究室

    走行安全向上・災害低減,環境調和,トータルコスト低減を可能とする線路構造システム(軌道や高架橋・橋梁など)の追求を主な研究目的として,これらに必要なシミュレーション解析や現地測定などの評価技術の構築,および新構造の開発に取り組んでいます。

  • 計算力学研究室

    鉄道システムの動的最適化に向けた現象解明を更に進めることを目的として,HPC (高性能計算)を活用した新しい解析技術の導入に取り組んでいます。特に鉄道 固有の現象解明を目指し,車輪とレールの転がり接触に伴う高周波域の力学的挙動の解析や、大規模並列計算による車両の空力特性の精緻な解析などを進めています。

環境工学研究部

環境工学研究部は、車両空力特性、熱・空気流動、騒音解析の3つの研究室から構成されています。
「車両空力特性研究室」では、横風に対する車両の空気力学的特性、車両の空気抵抗、トンネル走行時の車両に働く非定常空気力、列車通過時の圧力変動の研究、「熱・空気流動研究室」では、トンネル微気圧波などトンネル坑口から放射される圧力波、地下鉄道の空気流動と熱・換気の研究、「騒音解析研究室」では、鉄道騒音の音源解析と対策法、転動音・構造物音、空力音、音響計測法の研究を実施しています。
環境は21世紀の人類にとって重要な課題であり、社会から環境にやさしい鉄道の実現を強く求められています。300km/hの新幹線の営業運転を行い、500km/hの浮上式鉄道を開発している日本の環境に対する研究と対策は、世界から注視されています。
環境工学研究部は、鉄道事業者と密接な関係を保ちながら、世界に類を見ない大型低騒音風洞などの試験設備、これまで培ってきた研究手法を活用し、世界の鉄道の環境対策をリードする研究・開発を目指していきたいと考えています。

  • 車両空力特性研究室

    横風に対する車両の空力特性、列車の空気抵抗、車両動揺に関わる非定常空力特性など、安全、環境、快適に関わる鉄道車両の空気力学的特性に関する研究を実施しています。

  • 熱・空気流動研究室

    トンネル微気圧波、トンネル内圧力変動、トンネル内の熱・火災など、安全、環境、快適に関わるトンネル走行時の空気力学的諸問題に関する研究を実施しています。

  • 騒音解析研究室

    在来線から新幹線、浮上式鉄道までを対象とし、空力音、車輪・レール・構造物から生じる固体音、防音壁等伝搬系対策などの、鉄道騒音の音源解析と低減対策に関する研究を実施しています。

人間科学研究部

人間科学研究部は「安全心理」、「人間工学」、「安全性解析」、「生物工学」の4研究室からなり、鉄道の安全性・快適性の向上に貢献するヒューマンファクター関連の研究開発全般を担当しています。また、人間科学の知見を活用して運転適性検査の技術指導や安全活動の支援を行っています。

  • 安全心理研究室

    従業員のヒューマンエラーに起因する事故防止対策として、運転適性検査や安全教育手法の研究などに取り組んでいます。

  • 人間工学研究室

    旅客に対する車両の安全性・乗り心地、設備のユーザビリティ向上や、従業員に対する作業環境の向上、教育・訓練環境などの研究に取り組んでいます。

  • 安全性解析研究室

    鉄道事業者の安全マネジメントの実施や安全風土醸成を支援するための研究に取り組んでいます。

  • 生物工学研究室

    磁界の安全性評価と空気中の微生物・におい環境の改善に関する研究に取り組んでいます。

浮上式鉄道技術研究部

浮上式鉄道技術研究部は、超電導磁気浮上式鉄道(超電導リニア)のリニアモータの諸特性、車両運動、超電導磁石・冷凍機器、地上コイルなどに関する基礎研究に精力的に取り組んでいるほかに、超電導リニアの技術開発で培った先端技術を在来方式鉄道へ適用すべく、超電導磁気軸受を用いたフライホイールや電力回生機能を有するLIM(Linear Induction Motor)型渦電流ブレーキの研究なども行っています。
浮上式鉄道技術研究部には、上記の研究を行うため「電磁システム」「低温システム」の2研究室と山梨実験センターが設置されています。
超電導リニアの開発は1962年から始められ、その後の宮崎実験線ならびに山梨実験線による様々な技術開発が、次のステップへとつながる成果となって実を結ぼうとしています。
浮上式鉄道技術研究部は、オリジナリティーの高い試験装置も有しており、これらを活用して超電導リニアに関わる基礎研究を継続して実施するほか、超電導リニアの技術開発成果を波及させるため、鉄道事業者からのニーズも確認しながら、在来方式鉄道への応用展開を進めていきたいと考えています。

  • 電磁システム研究室

    超電導磁気浮上式鉄道の地上コイルおよび車両運動、在来方式鉄道向けの非接触集電などに関する研究開発

  • 低温システム研究室

    超電導磁気浮上式鉄道の超電導磁石、冷凍システム、在来方式鉄道向けの超電導フライホイール蓄電装置、空調システムなどに関する研究開発

鉄道地震工学研究センター

巨大地震では震災リスクが、広範化かつ複雑化する傾向があります。このような課題に対処し、より安全・安心な鉄道を実現するために、耐震設計・耐震診断、地震対策、早期警報に関する研究リソースを『集約』するとともに、わが国唯一の鉄道地震工学の『拠点』を目指します。
鉄道地震工学研究センターは3つの研究室から構成されています。

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