車両用超電導変圧器の開発

主変圧器における損失低減を目指した、車両用超電導主変圧器の試作(2005年)。

1.はじめに

2005年の春に車両用超電導主変圧器(図1)を試作しました。試作した主変圧器の各巻線にはビスマス系超電導テープ線材を使用し、これを液体窒素に浸す構造としています。巻線電圧は新幹線への適用を想定して一次電圧25kV、二次電圧1,200V×4巻線、三次電圧440Vとしました。交流損失を小さくするため、巻線がソレノイドコイルである内鉄形を採用しました。冷凍機の負荷を減らすため、鉄心は常温空間に配置しました。

図1 試作した超電導主変圧器の外観

2.諸元

試作した超電導主変圧器の主要諸元を表1に示します。本体部分の概略の大きさは幅1.2m、奥行き0.7m、高さ1.9m(冷凍機、圧縮機を除く)です。今回は開発の第一段階として、床上設置を前提として試作しました。質量は1.71t(冷凍機を除く)です。

試作した超電導主変圧器の諸元
表1 試作した超電導主変圧器の諸元

3.試験結果

JISに則った鉄道車両用主変圧器の形式試験を行った結果、超電導状態での最大容量は3.5MVA相当であることを確認しました。また、これを超えて4MVA相当の電流を流しても、巻線の損傷、特性の劣化はありませんでした。42kV 10分間の交流耐電圧試験、150kVの雷インパルス試験でも異常は認められず、電気絶縁上問題ないことが確認できました。交流損失は試験結果から4MVAにて7.9kWと見込まれ、この低減や軽量大容量冷凍システムの開発などが今後の課題です。

なお、本研究は国土交通省補助金を受けて実施しました。

参考文献

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