“Hi-tram(ハイ!トラム)”の鉄道線(JR線)走行試験による研究成果

開発したハイブリッドLRV“Hi-tram”は、鉄道線で走行試験を実施し、高速走行性能、電気的性能、バッテリー航続距離等の確認を行いました。

1.はじめに

架線・バッテリーハイブリッドLRVの“Hi-tram”は、2009年11月、JR四国・予讃線(坂出~多度津間)と高徳線(高松~屋島間)にて鉄道線における走行試験を実施し、速度80km/hまでの安定走行を確認しました。このうち、高徳線は全線非電化の路線です。高松~屋島間の往復19kmを問題なく走行し、非電化区間への蓄電池電車投入に向けた扉を大きく開きました。なお、鉄道線(JR線)における走行試験を実施するにあたり、ATSの設置、信号炎管の設置、運転状況記録装置の設置など鉄道線走行に対応した車両改造を施しています。

2.速度80km/hでの走行性能確認

脱線係数、台車蛇行動、軌道短絡性能に問題がないことを確認しました。あわせて、超低床LRVの動的構体応力、走行抵抗も実測しました。

3.電気的性能確認

深夜帯は他に走行する電車が居ないため、電力回生ブレーキをかけた際に架線電圧が上昇し回生機能を停止することがあります。この状態を回生失効と呼び、通常の電車では空気ブレーキを用いたり、ブレーキ抵抗器で熱として消費させる発電ブレーキを用いたりして減速、停車します。本試験では、深夜の完全無負荷状態でも回生失効せず、電力変換器のハイブリッド制御により、“Hi-tram”が車載しているバッテリーへの回生エネルギー吸収動作を確認しました。

4.バッテリー航続距離

鉄道線(JR線)においても、車載バッテリー72kWhのみによる航続距離試験も実施しています。航続距離試験では、以下の結果が得られました。

なお、多度津~宇多津・坂出間をノンストップで走行する急行パターンの航続距離試験では50.7kmを連続走行しました。

図1 鉄道線走行後の”Hi-tram”
図2 鉄道線におけるバッテリー航続試験結果

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参考文献

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