地震動と長時間の津波越流に強い盛土構造

地震動による盛土の損傷を軽減し、長時間の津波越流にも耐えうる面状補強材とセメント改良礫土スラブを併用した盛土構造を開発し、設計法を提案しました。

東北地方太平洋沖地震時に発生した津波によって、鉄道盛土が侵食などの甚大な被害を受け、長期に渡り運休を余儀なくされました。そこで、地震動と長時間の津波越流に強い盛土構造を開発しました。

まず、津波による盛土の被害要因を明らかにするために模型実験を実施しました。この結果、地震に伴い盛土堤体とのり面工が損傷し、その後に襲来する津波越流により盛土堤体と山側の盛土堤体のり尻付近の支持地盤が侵食されることで、盛土堤体自体の不安定化が促進され、最終的に盛土が破壊することがわかりました。

そこで、のり面工と盛土堤体内部に面状補強材を敷設することにより、耐震性と津波越流時の侵食に対する抵抗性を向上させ、さらに盛土堤体最下層にセメント安定処理した粒度調整砕石と面状補強材を併用したセメント改良礫土スラブを構築することにより、支持地盤の洗掘による侵食と盛土堤体の不安定化を防止する新しい盛土構造を開発しました(図1)。

図1 開発した盛土構造

模型実験によると、従来構造の盛土は大規模地震(L2地震動)に対して十分な耐震性を有している場合でも、越流開始6分後には盛土堤体の半分が侵食されたのに対し、開発した盛土構造では盛土堤体内部への侵食は殆どありませんでした(図2)。

図2 従来構造と開発した盛土構造の比較

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