地圧により変状した山岳トンネルの将来予測法

山岳トンネルでは、完成後の地圧の作用により、変形、ひび割れなどの変状を生じることがありますが(図1)、こうした変状の将来的な予測法は確立されていませんでした。

そこで、山岳トンネルの事例調査や数値解析による検討を行い、トンネル周囲の地山強度を経時的に低下させることにより、変状の将来を予測する数値解析手法を開発しました(図2)。これによりトンネルに変状が発生する時期や対策工の効果を事前に予測することができます。

参考文献

  1. 野城一栄、嶋本敬介、中西祐介、小島芳之:山岳トンネルの路盤隆起補強工の効果とその設計手法、鉄道総研報告、第26巻、第4号、pp.41-46、2012.04
  2. 野城一栄、嶋本敬介、小島芳之、朝倉俊弘:時間依存型地山劣化モデルによるトンネル変状予測法の開発、鉄道総研報告、第22巻、第10号、pp.53-58、2008.10