線路上空利用建築物の構造設計法

橋上駅の構造設計法である「線路上空建築物(低層)構造設計標準」をまとめています。

1.概要

橋上駅に代表される、線路上空を利用した低層の建築物に対して、要求性能とその評価手法を検討し、構造設計法としてまとめています。この設計法は、「線路上空建築物(低層)構造設計標準」(以下、低層標準)として広く普及しており、1987年に制定して以来、これまでに数多くの駅舎等の建設に活用されています。

この設計法の適用により、線路直角方向および線路方向の地中梁(基礎梁)を省略することができます(図1)。地中梁の無い影響を反映するため、設計では応力・変形解析は地盤—杭—上部建築物の一体構造の非線形解析とし、大変形時までの挙動を把握することにしています。

線路下やホーム下の地中梁設置工事が省略できるため、施工時の安全性を確保できるとともに、コストダウンが見込まれます。

図1 線路上空建築物の特徴

2.2009年の改訂

これまでの低層標準は高さ20m以下の建物を対象としていましたが、線路上空空間の高度利用に対するニーズの高まり等から、設計標準の適用範囲の拡大が求められていました(図2)。そこで、中高層化に伴う影響を中心に構造解析等による技術的な検討を行い、高さ31mまでに対応した構造設計法として2009年に改訂しました(図3)。

図2 線路上空建築物の中高層化への対応
図3 線路上空建築物(低層)構造設計標準2009

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参考文献

  1. 公益財団法人鉄道総合技術研究所編:線路上空建築物(低層)構造設計標準2009、2009.07
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