自然エネルギーと電力貯蔵装置による電力システムの構築

自然エネルギー発電と電力貯蔵装置を組み合わせることで、自然エネルギーによる発電電力を電気鉄道の運転電力として利用可能なシステムについて検討しました。

1.はじめに

再生可能エネルギーの有効利用を目的として、鉄道事業者においても太陽光発電や風力発電をはじめとする自然エネルギー発電の導入が進められており、将来的に大容量の自然エネルギー発電を電気鉄道の運転用電源として直接活用することが考えられています。しかしながら、自然エネルギー発電は気象条件によって発電電力が変動するため、大容量の自然エネルギー発電を鉄道の電力系統に接続する際には、より安定に電力を供給可能なシステムが要求されます。一方、近年は電車のブレーキ時に発生する回生エネルギーの有効活用などを目的とした地上用電力貯蔵装置の導入が各鉄道事業者で進んでいます。そこで、自然エネルギー発電と電力貯蔵装置を組み合わせることで、安定に発電電力を利用可能なシステムについて検討しました(図1)。

2.特徴

自然エネルギーによる発電電力が電気鉄道の負荷電力を上回る場合には、電力貯蔵装置が余剰電力を充電することで、発電出力の安定化を可能にするとともに、発電電力をより有効に活用することが可能です。また、電力貯蔵装置が電車の力行時に放電、回生時に充電することにより、回生エネルギーの有効利用ならびに直流変電所負荷の平準化が可能です。

3.検証試験

本システムの制御特性や充放電特性をミニモデルによる検証試験にて確認しました(図2)。今後、自然エネルギー発電を「地産地消」することが必要とされる際、本システムが一つの解決手段となる可能性を示しました。

本研究の一部は、国土交通省の鉄道技術開発費補助金を受けて実施しました。

図1 併用システムの実施イメージ
図2 併用システムのミニモデル

参考文献

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