PHCシンプル架線

高強度の銅合金トロリ線であるPHCトロリ線を採用することにより、高速性と経済性を両立した新幹線用の架線方式です。

PHCシンプル架線は、高強度の銅合金トロリ線であるPHCトロリ線(Precipitation hardened copper alloy contact wire)を採用することにより、高速性と経済性を両立した架線方式です(図1)。従来の新幹線(東海道・山陽、東北、上越)では、3本の線条で構成されるヘビーコンパウンド架線が採用されていますが、整備新幹線区間では、2本の線条で構成される高速シンプル架線が採用されています(図2)。このPHCシンプル架線は、鉄道・運輸機構、JR東日本、鉄道総研の三者で開発しました。

図1 PHCシンプル架線
図2 新幹線の架線方式(ヘビーコンパウンドと高速シンプルの比較)

PHCトロリ線(表1)の採用により、トロリ線の波動伝播速度を500km/h程度まで向上し、新幹線の高速化に対して十分な性能を有することを確認しています。また、銅と鋼の複合構造であるCSトロリ線(Copper clad steel contact wire)を用いたCSシンプル架線に比べて、トロリ線の摩耗率を3割程度低減できることを確認しています(図3)。 トロリ線の摩耗率やリサイクル性の向上により、環境負荷が軽減されます。

表1 PHCトロリ線の特性
図3 PHCシンプル架線の性能(東北新幹線での実証試験結果)
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