高速用き電ちょう架方式架線

従来型のき電ちょう架方式架線が持っていた高速域における集電性能の課題を、コンパウンド方式とすることで解決した新しい電車線構造です。

高速用き電ちょう架方式架線は、従来型のき電ちょう架方式架線が持っていた高速域における集電性能の課題を解決した新しい電車線構造です(図1)。本件は、(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構と共同で開発しました。

き電ちょう架方式は、き電線を併架する一般的なカテナリちょう架方式に比べて、き電線自体にちょう架線の機能を持たせているため、部品点数を省略できること、作業安全性や省メンテナンス性に優れていることなどから近年注目されています。一方、線条径が太いちょう架線を高張力で架設するため、ハンガ間隔周期での接触力変動が大きく、高速域における集電性能に課題がありました。

高速用き電ちょう架方式架線は、コンパウンド方式を採用し、そのちょう架線と補助ちょう架線に、従来のき電ちょう架方式のき電線(PH356)を使用しています(図2)。これにより、十分な電流容量を確保しつつ、支持点箇所とその中間点でのばね定数の不均一性を改善し、さらにハンガ間隔周期での接触力変動を抑えています(図3、4)。トロリ線の波動伝播速度は353km/hであり、在来線の国内最高速度である160km/hに対して十分に余裕があります。

首都圏内のき電ちょう架方式で広く使用されている線条類と同じ線径、線種を使用することにより低コスト化も実現しています。

図1 高速用き電ちょう架方式架線
図2 高速用き電ちょう架方式架線の概要
図3 高速用き電ちょう架方式架線の性能(シミュレーション結果より)
図4 高速用き電ちょう架方式架線の性能(所内試験結果より)
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