セメント系グラウト材を用いた路盤改良工法

(1)発生バラストを活用した既設線の路盤改良工法

バラスト軌道において、路盤及び路床の剛性が小さい箇所や構造物境界部では、まくらぎの沈下によって軌道変位が大きくなります。そのような箇所に対して、発生バラストを路盤材の骨材に活用し、グラウト材を充填して路盤の強化を行うことにより、まくらぎの沈下を抑制する工法を開発しています。

(2)施工性を向上させた路盤改良工法

軟弱な路盤上に敷設された既設線省力化軌道では、供用数年で補修が必要となる場合があります。このような箇所に対して路盤改良の適用が有効ですが、締固めを必要とする従来の路盤改良工法では施工効率が悪く、施工費が高くなるという課題がありました。そこで、路盤材置き換え作業とグラウト充填作業を分けて施工効率の向上を図るとともに、既設線省力化軌道と同時に路盤改良が施工可能な工法を開発しました。

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参考文献

  1. 中村貴久、桃谷尚嗣、伊藤壱記、村本勝己:発生バラストを活用した既設線路盤改良工法の開発、鉄道総研報告、第27巻、第4号、2013.04
  2. 伊藤壱記、桃谷尚嗣、木次谷一平:既設線省力化軌道と同時に施工可能な路盤改良工法の開発、鉄道総研報告、第34巻、第2号、2020.04