構造物・地盤・建物振動予測シミュレーション手法

鉄道振動の発生・伝播のメカニズムを解明し予測や対策を検討する上で、予測シミュレーションは有効なツールですが、計算規模や計算速度等の制約のため走行する車両から沿線地盤や建物までを一体のモデルとした解析は現状では困難です。そこで、鉄道車両の振動や移動の効果を考慮した鉄道振動の予測シミュレーション手法として、図1のような形で走行車両による移動加振力解析と3次元振動伝播解析を結合した鉄道振動の3次元解析を提案し、実測箇所における試計算を行いました。その結果、一部に誤差の大きい周波数帯域があるものの、提案手法に基づく解析結果は実測値の全体的な傾向を再現できることを確認しました(図2)。

関連ページ

参考文献

  1. 横山秀史、伊積康彦、渡辺勉:3次元振動解析による地盤および建物振動の予測シミュレーション手法、鉄道総研報告、第29巻、第5号、pp.41-46、2015.05