C/C複合材製すり板の開発と各種特性

C/C複合材製パンタグラフすり板の概要と、摩耗特性を紹介します。

1.概要

炭素と銅(合金)を複合させたカーボン系すり板は潤滑性が高く、トロリー線の摩耗を減らせるため現在では多くの在来線で使用されています。しかし、従来のカーボン系すり板はもろく、金属系すり板のようにねじ山を切って舟体にボルトで直接締結することが困難でした。そこで、炭素繊維を複合させた銅含浸C/C(Carbonfiber reinforced Carbon)複合材製すり板を開発しました(図1)。C/C複合材製すり板はじん性が高く、カーボン系すり板としての潤滑性や耐熱性も併せ持っているため、採用する鉄道事業者が増えてきています。

図1 C/C複合材製すり板の構造と外観

2.特徴

舟体に直接ボルト締結が可能なため、金属系すり板からの置き換えが容易です。金属系すり板と比べて潤滑性が高く、相手材であるトロリ線のしゅう動面を平滑にし、トロリ線とすり板双方の摩耗を減らすことができます(図2~4、いずれも一例)。金属系すり板と違って高温でも溶融しないため、冬季のトロリ線への着氷霜によるすり板のアーク損傷を低減することができます。

図2 C/C複合材製すり板導入によるトロリ線摩耗低減効果
図3 C/C複合材製すり板と金属系すり板の摩耗率比較
図4 C/C複合材製すり板導入により平滑化したトロリ線しゅう動面
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