樹脂含浸技術による超電導バルク磁石の高磁場化と応用

超電導バルク体に含浸を施すことで、超電導体の熱的・機械的特性が飛躍的に改善し、磁場特性が向上しました。

1.背景

超電導バルク体で高い磁場を発生しようとすると、発生過程に生じる熱 による超電導特性の低下や応力による材料破壊により、磁石としての性能が低下してしまう課題がありました。そこで含浸技術を考案し、熱的・機械的不安定性の問題を解決しました。

2.成果

金属含浸による熱的安定性の向上と、樹脂含浸による強度向上との相互作用により、17T(テスラ)を超える世界最高の高磁場の発生に成功しました。この成果はNature 421(2003)に掲載され、磁気分離や超電導モーター等、高磁場応用分野への応用が期待されています。

図1 含浸を施した超電導バルク体の内部構造
図2 含浸技術を施した超電導バルク磁石の発生磁場
(Nature 421, p.517-520, 2003.)
図3 含浸超電導バルク体の応用展開

参考文献

  1. 富田優:樹脂含浸技術による高温超電導体の特性向上と超電導応用、鉄道総研報告、第17巻、第5号、pp.35-40、2003.05
  2. M. Tomita, M. Murakami:"High-temperature superconductor bulk magnets that can trap magnetic fields of over 17 tesla at 29 K", Nature, 421, p.517-520, 2003
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