耐熱性を向上させた新幹線電車歯車装置用合成系ギヤ油“JRK-65”

基油に合成油であるポリアルファオレフィンを用いて耐熱性を大幅に向上させ、より高速域での走行に対応可能としたギヤ油を開発しました。

1.概要

現行以上に高速走行する新幹線電車を想定し、鉄道車両用ギヤ油として初めて基油に合成油(化学合成で製作する油)であるポリアルファオレフィン(PAO)を使用して、耐熱性を大幅に向上させたギヤ油“JRK-65”を開発しました。

2.特徴

  • 酸化劣化の促進試験(撹拌酸化劣化試験)において、従来ギヤ油と比較して全酸価*増加値が著しく減少しており(図1)、また劣化生成物の付着が見られないこと(図2)から、酸化安定性の大幅な向上が示されています。

全酸価・・・潤滑油中の酸性成分の総量であり、酸化劣化すると増加する。未使用油からの増加値が多いほど酸化劣化が進んでいると評価される。

図1 撹拌酸化劣化試験(150℃、96時間)後の酸価増加値
図2 撹拌酸化劣化試験(150℃、96時間)後の試験器具

  • 図3に示す流動点**の低下をはじめ、低温流動性が大幅に向上しているので、低温環境下でも安定した潤滑性能を発揮します。

**流動点・・・油が流動性を示す最低の温度。値が低いほど、より低い温度まで流動性を保つ。

図3 流動点

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参考文献

  1. 中村和夫、鈴木政治、曽根康友:高速化、省メンテナンス化に寄与する合成ギヤ油、RRR、Vol.55、No.7、pp.18-21、1998.07
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