集電力学研究室

Current Collection

集電力学研究室では、架線・パンタグラフ系の動力学的相互作用の現象解明とこれに必要な精密計測法の開発、架線・パンタグラフ系の性能向上のための具体的手法の提案、などに取り組んでいます。これらの研究は

  1. 電気鉄道の高速化への対応
  2. トロリ線・すり板などの取替経費の削減、メンテナンスの効率化
  3. 計測方法の改良による異常検知・設備診断能力の向上
  4. 集電装置の低騒音化による周辺環境への負荷低減
  5. 架線・パンタグラフの性能向上
などを目的としています。

研究開発

架線・パンタグラフ系の3次元運動シミュレーション NEW

有限要素法(FEM)に基づく架線・パンタグラフ系の3次元運動シミュレータの開発を行っています。シミュレータを活用し、鉄道の更なる高速化に対応した電車線やパンタグラフの開発、現象解明、架線・パンタグラフ事故の原因究明などを行います。

有限要素法(FEM)に基づく架線・パンタグラフ系の3次元運動シミュレータの開発を行っています。シミュレータを活用し、鉄道の更なる高速化に対応した電車線やパンタグラフの開発、現象解明、架線・パンタグラフ事故の原因究明などを行います。

架線・パンタグラフ系HILSシステムの開発 UPDATE

架線・パンタグラフ系の試験機にHILS(Hardware-in-the-Loop Simulation)技術を適用する研究です。HILS技術により、既存のパンタグラフ加振装置や高速パンタグラフ試験装置に架線の運動を模擬させることが可能となり、架線との相互作用の影響を表現した加振試験に基づくパンタグラフの仮想的な走行試験を、定置にて実施することが可能となります。

架線・パンタグラフ系の試験機にHILS(Hardware-in-the-Loop Simulation)技術を適用する研究です。HILS技術により、既存のパンタグラフ加振装置や高速パンタグラフ試験装置に架線の運動を模擬させることが可能となり、架線との相互作用の影響を表現した加振試験に基づくパンタグラフの仮想的な走行試験を、定置にて実施することが可能となります。

新幹線用パンタグラフの空力音低減策の開発

新幹線の更なる高速化の実現に向け、大型低騒音風洞や空気流シミュレータを活用したパンタグラフの空力音低減策の開発を行っています。これまでに、主要な空力音源である舟体・舟支え部に着目した空力音低減策を提案しています。

新幹線の更なる高速化の実現に向け、大型低騒音風洞や空気流シミュレータを活用したパンタグラフの空力音低減策の開発を行っています。これまでに、主要な空力音源である舟体・舟支え部に着目した空力音低減策を提案しています。

パンタグラフ接触力によるトロリ線静高さの推定手法 UPDATE

検測車で測定した信号を電車線保守作業に活用することで、作業の省力化が可能となります。本研究は検測車などで測定可能なパンタグラフ接触力と高さの測定データから、パンタグラフが通過する前のトロリ線の静高さを推定する手法です。トロリ線の静高さを推定することで、電車線保守に関する種々な検討が可能となります。

検測車で測定した信号を電車線保守作業に活用することで、作業の省力化が可能となります。本研究は検測車などで測定可能なパンタグラフ接触力と高さの測定データから、パンタグラフが通過する前のトロリ線の静高さを推定する手法です。トロリ線の静高さを推定することで、電車線保守に関する種々な検討が可能となります。

フィードフォワード制御による接触力変動の低減 UPDATE

本技術は、パンタグラフにフィードフォワード制御技術を適用し、架線・パンタグラフ間の接触力変動を低減する技術です。接触力変動の低減により、パンタグラフによる架線の過大な押上やパンタグラフと架線が離れる「離線」による車両への電力供給寸断やアーク発生による架線およびパンタグラフの損傷を解消することが可能となります。

本技術は、パンタグラフにフィードフォワード制御技術を適用し、架線・パンタグラフ間の接触力変動を低減する技術です。接触力変動の低減により、パンタグラフによる架線の過大な押上やパンタグラフと架線が離れる「離線」による車両への電力供給寸断やアーク発生による架線およびパンタグラフの損傷を解消することが可能となります。

流れ場制御によるパンタグラフの空力音低減 UPDATE

流れ場制御によって新幹線パンタグラフから発生する風切音(空力音)を低減する手法の基礎研究を行っています。これまでに、流れの剥離を抑制する手法と、流れ場に能動的に擾乱を付与する手法の2つの手法を提案しています。

流れ場制御によって新幹線パンタグラフから発生する風切音(空力音)を低減する手法の基礎研究を行っています。これまでに、流れの剥離を抑制する手法と、流れ場に能動的に擾乱を付与する手法の2つの手法を提案しています。

曲線引金具のひずみ計測による段付摩耗すり板の検出手法 UPDATE

振止金具もしくは曲線引金具にセンサを取付けることで、パンタグラフのすり板に生じた段付摩耗を検知する手法を開発しました。本手法は、少ないセンサ数、かつ線条にセンサを設置する必要がないため、施工・メンテナンスが容易です。

振止金具もしくは曲線引金具にセンサを取付けることで、パンタグラフのすり板に生じた段付摩耗を検知する手法を開発しました。本手法は、少ないセンサ数、かつ線条にセンサを設置する必要がないため、施工・メンテナンスが容易です。

架線の振動測定によるパンタグラフ接触力推定手法 UPDATE

架線に配置したセンサの出力から、測定区間内を通過しているパンタグラフの接触力波形を測定する手法です。パンタグラフの接触力は集電の性能を評価するための重要な値で、通過するパンタグラフの接触力を測定することで、パンタグラフの揚力異常のモニタリングなどにも活用可能です。

架線に配置したセンサの出力から、測定区間内を通過しているパンタグラフの接触力波形を測定する手法です。パンタグラフの接触力は集電の性能を評価するための重要な値で、通過するパンタグラフの接触力を測定することで、パンタグラフの揚力異常のモニタリングなどにも活用可能です。

紫外線検出式地上離線測定装置 UPDATE

パンタグラフがトロリ線と離れるとアークが発生します。このアークはパンタグラフとトロリ線の双方に対して悪影響を及ぼすので、著大なアークが発生していないことを確認する必要があります。本測定装置は通過するパンタグラフの離線アークを地上から測定する装置です。紫外線によりアークの検出を行うため、昼夜を問わずに測定ができます。

パンタグラフがトロリ線と離れるとアークが発生します。このアークはパンタグラフとトロリ線の双方に対して悪影響を及ぼすので、著大なアークが発生していないことを確認する必要があります。本測定装置は通過するパンタグラフの離線アークを地上から測定する装置です。紫外線によりアークの検出を行うため、昼夜を問わずに測定ができます。

超異方倍率レンズによる電車線振動計測 UPDATE

超異方倍率レンズは縦方向と横方向の倍率が異なるレンズで、このレンズを使用して縦方向にのみ映像を拡大することで、電車線の振動を数10mの範囲にわたって測定することができ、パンタグラフ通過時に電車線に引き起こされる波動を視覚的に確認できるだけではなく、画像解析によりトロリ線の押上量や概算接触力なども測定可能です。

超異方倍率レンズは縦方向と横方向の倍率が異なるレンズで、このレンズを使用して縦方向にのみ映像を拡大することで、電車線の振動を数10mの範囲にわたって測定することができ、パンタグラフ通過時に電車線に引き起こされる波動を視覚的に確認できるだけではなく、画像解析によりトロリ線の押上量や概算接触力なども測定可能です。

実験設備

高速パンタグラフ試験装置 UPDATE

新幹線等のパンタグラフの性能を評価する試験装置として、パンタグラフがトロリ線から大電流を取り入れながら高速走行(最高速度500km/h)する状態を再現可能な、世界トップクラスの試験装置を製作しました。トロリ線への追随性に優れ、離線が少ないパンタグラフの開発や、トロリ線とパンタグラフすり板の摩耗現象の解明などに活用していきます。

新幹線等のパンタグラフの性能を評価する試験装置として、パンタグラフがトロリ線から大電流を取り入れながら高速走行(最高速度500km/h)する状態を再現可能な、世界トップクラスの試験装置を製作しました。トロリ線への追随性に優れ、離線が少ないパンタグラフの開発や、トロリ線とパンタグラフすり板の摩耗現象の解明などに活用していきます。

パンタグラフ加振試験装置 UPDATE

電車が走行する際、パンタグラフとトロリ線が接触した状態を維持することは、パンタグラフの基本的な性能であり、重要な要素です。この試験装置は、パンタグラフを固定した状態で、すり板部分を様々な周波数・振幅で加振することができ、パンタグラフの追随性能を評価することができます。

電車が走行する際、パンタグラフとトロリ線が接触した状態を維持することは、パンタグラフの基本的な性能であり、重要な要素です。この試験装置は、パンタグラフを固定した状態で、すり板部分を様々な周波数・振幅で加振することができ、パンタグラフの追随性能を評価することができます。