パンタグラフ総合試験装置

架台に固定したパンタグラフ上に円盤状に模擬架線(剛体トロリ線)を配置し、これを回転及び上下・左右方向に加振することにより、パンタグラフがトロリ線としゅう動しながら走行する状態を模擬する試験装置です。パンタグラフの電気的・機械的特性を測定することが可能です。

1.はじめに

パンタグラフに求められる機能として、架線への追従性能(トロリ線へのパンタグラフの追随)、集電容量(流せる電流の大きさ)、耐摩耗性能(架線との摺動によるすり板の摩耗抑制)、空力性能(高速走行時の空気力及び空力音)があります。

ここでは、上記の内、主に架線への追随性能と集電容量を確認する、パンタグラフ総合試験装置を紹介します。

2.装置概要

図1に装置の主要部を示します。静止したパンタグラフの上に円盤状にトロリ線を配置し、これを回転させることで、電車走行時にパンタグラフがトロリ線をしゅう動する状態を模擬しています。併せて、円盤を上下左右に加振することで、トロリ線の高さ変動・電車線偏位を模擬できます。また、模擬トロリ線からパンタグラフへ電流を流す通電試験も可能です。

表1に装置の仕様を示します。円盤の回転速度や、加振の振幅・振動数などを自由に設定することができ、目的に応じて条件を変えながら試験を行うことができます。

この試験装置を使って、新たに開発したパンタグラフを営業線へ投入する前に走行を模擬して試験することで、パンタグラフの架線への追随性能、パンタグラフ構成部材に作用する応力、通電時のパンタグラフ構成部材の温度上昇などを測定することができます。

図1 パンタグラフ総合試験装置
表1 試験装置仕様
PAGE TOP