転がり—すべり摩擦力試験機

1.はじめに

摩擦係数の増大は、曲線走行時の横圧の増加をもたらし、車輪の「乗り上がり脱線」を引き起す恐れがあります。そこで、主に低速域における車輪とレール間の過渡的摩擦挙動および種々の影響因子について研究することを目的として、転がり—すべり摩擦力試験機を活用しています。

2.特徴

車輪とレール間の接触圧力を新品状態から摩耗状態まで模擬でき、また、微小すべり(0~5%)およびアタック角(±3°)を与えることができます。さらに、大気環境、例えば気温(−20~150℃)や相対湿度(30~95%RH)を制御することもできます。また、試験輪の交換や実験操作が簡単なため、車両走行や大型試験機による検証試験を実施する前の基礎試験として利用できます。

参考文献

  1. 陳樺:(研究開発七つ道具 No.12)転がり—すべり摩擦力試験機、RRR、Vol.70、No.4、pp.41、2013.04