鉄道車両に関する低周波磁界評価

近年、規制や規格等に関する動きがみられる低周波磁界に関し、鉄道車両における測定法、評価法等の検討を行っています。

1.概要

近年、低周波磁界に関する規制、および規格等に関する動きが活発になっています。低周波磁界に関して、当研究室はこれまでに測定手法や磁気シールド等のノウハウを浮上式鉄道の研究開発を通して、蓄積してきました。

そこで、このような技術を応用して、一般の鉄道車両における低周波磁界の評価法、推定法等の検討を行っています。

2.低周波磁界の測定装置

これまで、鉄道車両内外の磁界の測定には、専門的な知識や特殊な装置が必要で、磁界の分布や強さを直接目で見ることができませんでした。

そこで、直観的にわかりやすく、小型、軽量、省電力で、磁界の発生源の探索に使用できる磁界可視化装置を開発しました(図1)。
実車などでの動態測定にも適用することが可能であり、今後の鉄道の磁界関連の検討における効率的なツールとなります。

3.低周波磁界のシミュレーション解析

車両内の磁界環境を実際に測定することと共に、走行中の車両内の磁界分布を予め推定する手法の確立が望まれています。鉄道車両には磁気シールドや車両構体による磁界の遮蔽効果があり、簡単な理論式のみで磁界を算出することは困難です。

そこで、車両内磁界解析モデルを作成し、数値解析により実際の磁界分布を推定する手法を考案しました(図2)。

そして、磁界解析結果を所内試験線における試験車両内の測定結果と比較し、本解析手法の妥当性を検証した結果、磁気シールドのような強磁性体の上部においても、本手法を用いることで車両内磁界の推定が可能なことがわかりました。

磁気シールドや車両構体等の形状、材質、厚みを解析モデルに反映して、磁界の低減効果を確認する際にも本手法が活用できます。

図1 磁界可視化装置
図2 車両磁界解析モデルと解析例

参考文献

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