山梨実験線

超電導磁気浮上式鉄道の実用化に向けた実験線として、1996年に開設された山梨実験センターの実験線についてご説明します。

山梨実験線と第一期走行試験

山梨実験線は総延長42.8km(笛吹市境川~上野原市秋山間)で、 そのうち18.4kmが先行区間として、1997年(平成9年)3月までに完成しました。

1996年(平成8年)7月には山梨実験センターが発足し、1997年4月3日に走行試験を開始しました。 第一期走行試験として2000年(平成12年)3月までに、基本性能試験および総合機能試験を実施して、550km/hまでの安定走行と、 相対速度1,000km/hまでの高速すれ違い走行などを確認しました。この3年間の成果により、 超電導磁気浮上式鉄道の実用化に向けた技術上のめどがたちました。主な試験項目を以下に示します。

  • 安全で快適な時速500km高速安定走行の確認
  • 超電導磁石をはじめとする 車両、地上設備・機器の信頼性、耐久性の確認
  • 最小曲線半径、最急勾配等、構造基準の確認
  • すれ違い走行による線路中心間隔の確認
  • トンネル断面、トンネル内圧力変動に対する車両性能の確認
  • 分岐装置の性能確認
  • 環境保全の確認
  • 複数列車運行制御システムの確立
  • 運転保安システム、保守基準の確認
  • 電力変換変電所相互間の制御システムの確立
  • 経済性の追求、建設・運営コストの把握

図1 山梨実験線・実験センター

第二期走行試験

2000年(平成12年)4月からは、第二期走行試験として、以下の走行試験を行いました。

  • 高速連続走行試験による信頼性・耐久性の検証
  • コスト低減技術を盛り込んだガイドウェイシステム、電力供給システム等の新設備の開発と、走行試験による性能確認
  • 空力的特性の改善を実施した新車両の製作と走行試験による性能確認
  • 高性能確認試験の実施
    • 設計最高速度550km/hを超える581km/hまでの走行確認
    • すれ違い走行の相対速度を1,026km/hまで向上し確認
    • 1日の連続走行試験(朝7時前から夜9時過ぎまで)にて、2,876kmを走破

 第一期、二期を通じた成果により、 超電導磁気浮上式鉄道について、実用化の基盤技術が確立しました。

図2 山梨実験線の設備概要(先行区間)
図3 山梨実験線の縦断面図

その後~現在

2005年(平成17年)4月からは、引き続き、更なる長期耐久性の検証のための走行試験を実施しています。 また、2007年(平成19年)1月に、「技術開発基本計画」および「山梨実験線建設計画」の変更について、国土交通大臣より承認を受け、 山梨実験線全線42.8kmの建設および先行区間の実用レベル仕様設備への更新を2013年(平成25年)に完了しました。

※ 山梨実験線の詳しい情報については、東海旅客鉄道株式会社のウェブサイトをご覧ください。

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