9.橋まくらぎ用調節形レール締結装置

 橋梁区間で使用されている従来の橋まくらぎ用レール締結装置は、レールの左右調整機能がないため、通りや軌間などの軌道狂いの整正に、レール締結装置を橋まくらぎに固定するねじくぎを打ち換える必要がありました。
 近年、乗り心地を良くするために波長の長い軌道狂いを整正する手法が導入され、橋梁区間においても軌道狂い整正が頻繁に行われています。このため、ねじくぎの打ち換え作業が増加し、橋まくらぎには不要なねじくぎ穴が多数残存し、橋まくらぎの劣化の要因となっていました。特に、長寿命化を図った合成橋まくらぎについては、その投資効果に見合わない状況になっています。
 そこで、橋まくらぎ区間でも横圧に対して十分な耐久性を有する横圧受装置を設け、タイプレート穴を長円形とすることにより、容易にレールの左右調整が可能なレール締結装置を開発しました(図1)。このレール締結装置を用いることにより、ねじくぎの打ち換え作業が不要となり、合成橋まくらぎを含めた橋まくらぎの寿命を損ねることなく、軌道狂い整備の作業性と安全性を向上させることができます。

図1 橋まくらぎ用調節形レール締結装置




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