1.緊急地震速報を活用した早期地震警報システム
・気象庁が配信する緊急地震速報を活用した実用型早期地震警報システムを製作しました。
・鉄道における緊急地震速報の利用の手引き(案)をまとめました。

 気象庁が配信を計画している緊急地震速報を活用した早期地震警報システムの実用化研究の一環として、特定線区を対象とした警報システムを試作し、2004年2月から開始された緊急地震速報の試験配信の下でシステムの検証を行いました(図1)。この結果、緊急地震速報は適正に送受信され、また、速報受信後の情報処理、警報判断、常時の状態監視機能などシステム全体の機能に特段の問題はなく、技術的には実用化可能であることを確認しました。
 本検証結果を踏まえ、営業線を対象とした実用システムを設計・製作しました。このシステムは、緊急地震速報をもとに当該線区への地震の影響を判断し、影響が想定される場合には、自動的に列車無線を発信して走行列車に地震発生・列車停止の情報や指令を伝達することを目的としています(図2)。
 また、緊急地震速報の鉄道分野での利用促進を図るため、気象庁と連携して緊急地震速報の利用の手引き(案)を作成しました。この手引き(案)には、緊急地震速報の特徴(精度や発信タイミングなど)、情報伝達手段とその特徴(迅速性、信頼性、セキュリティ、コストなど)、情報の活用方策例、システム障害等発生時の対応などが記載されています。


図1 試作システム

図2 地震時の出力画面例



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