4.慣性正矢法による軌道検測装置の開発 | |||
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慣性正矢法とは、加速度を2回積分すれば変位となるという慣性法の原理を利用して軌道変位を測定する方法です。慣性法による軌道検測装置はこれまでも一部の鉄道事業者で利用されてきましたが、積分時の誤差によって変位が正確に求められないという欠点がありました。今回開発した慣性正矢法は、この積分時の誤差が保線の現場で用いられている正矢法の検測特性と等しくなるようにする演算処理によって、10m弦正矢法と同等の出力が得られるという特徴を有しています。また1組のセンサユニットで検測が可能なことから、3組の変位計が必要な従来の軌道検測車よりも低価格な装置となります。さらに、新たに開発した2軸レール変位計によってセンサユニットとレール間の上下、左右変位を非接触で検出可能となったため、センサユニットの取り付け位置の自由度が増します。例えば図1に示すように営業車の台車に装架すれば、軌道変位の常時モニタリングも可能となります。 |