6.新幹線切替セクションにおける無停電並列切替方式
  • 切替セクションを通過する電車に、無停電で電力を供給する方式を考案しました。
  • 考案した並列切替方式は、き電区分所(SP)で実施可能です。
  • 新幹線の変電所では三相交流電源を受電し、き電用変圧器でA座電源およびB座電源という90度の位相差がある二つの単相交流電源に変換して電車に電力を供給しています。変電所間は同座の電源が供給されるため、き電区分所(SP)では電圧差は約10kV以下と小さいものの、2つの変電所からの異電源を区分するため絶縁をとる必要があります。
     このため変電所とSP箇所の電車線には切替セクションが設けられ、電車が通過するときに0.3秒の停電時間を挟んで電源を切り替えています。しかし電源切替時には過大なサージ電圧や突入電流が発生し主回路機器のストレスとなり、弱電系へもノイズとして移行することがあります。
     これらの抑制対策として、SPを電車が通過する際に異電源間(電源1と電源2間)を一時的に接続する並列切替方式を考案しました(図1)。異電源間電圧差の常時監視を行い、並列切替時の電流値を予測し、切替時に流れる電流が切替開閉器の定格である1200A以下の時のみ並列切替を行い、1200Aを越える場合は現在の切替方式とする制御を行うことで、安全に無停電で電源を切り替えることができます。本方式でサージ等が発生しないことは現地試験により確認しています。




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