2.多雪地域対応型スノープラウ形状
  • 新幹線用の多雪地域対応型スノープラウの形状を開発しました。
  • 模型プラウの排雪抵抗力を実スケールへ換算するための相似則を提案しました。

 降雪地域の新幹線では、走行時にスノープラウ(以下、「プラウ」)によって飛雪・排除された雪は軌道側方に設けられた貯雪溝に貯めています( 図1)。しかし、降・積雪量が特に多い地域では、排雪などによって貯雪溝が埋まり、雪壁( 側雪) が形成されることが想定されます。側雪が形成されると排雪走行時の飛雪方向や走行抵抗に影響を及ぼすことが考えられます。このため、200 系新幹線プラウの縮尺模型を用いて飛雪性能や排雪抵抗力を調べるとともに、隣接軌道への飛雪の影響が小さく、かつ排雪抵抗力が小さいプラウ形状を開発しました。
 試験に先立ち、プラウの排雪抵抗力の相似則を考案し、3 種類(縮尺1/10、1/6.7、1/5)の縮尺模型を用いて、この相似則が妥当であることを確認しました(図2)。これにより、縮尺模型を用いた試験から実スケールの排雪抵抗力を推定できます。つぎに、7 種類の形状模型を用いた排雪試験と数値計算の結果から、多雪地域でも適用可能なプラウ形状を開発しました(図3)。この形状模型の排雪抵抗力は200 系プラウと同程度であり、側雪が形成された状況下での隣接軌道への飛雪量は、200 系プラウよりも約40%少なくなることがわかりました( 図4)。





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