9. 輪重減少を抑制する台車

  • 乗り上がり脱線に対する安全性の向上を目的として、台車枠の側ばりと横ばりの間に回転機構を設けた輪重減少抑制台車を開発しました。
  • 一般的な構造の台車に比べ最大で約4割の輪重減少抑制効果を確認しました。

鉄道車両が出口側緩和曲線のような軌道の平面性変位の大きな箇所を走行する際、台車と軌道面との間に生じるねじれにより進行先頭軸の外軌側車輪で輪重が大きく減少することがあります。このような状況で大きな横圧が加わると、車輪がレールに乗り上がり脱線に至る危険性があります。乗り上がり脱線を防止するためには横圧の低減または輪重減少の抑制が有効です。

輪重減少を抑制するため、台車枠の側ばりと横ばりの間に回転機構を設けた在来線付随車用の輪重減少抑制台車(図1)を試作しました。この台車は回転機構により左右の側ばりがピッチ方向に自由に回転することができます。それにより、台車と軌道との間の平面的なねじれが吸収され、輪重減少が抑制されるため、乗り上がり脱線に対する安全性が向上します。

試作した輪重減少抑制台車の基本性能を確認するため、鉄道総研内試験線の曲線部の出口側緩和曲線を対象とした走行試験を実施しました。その結果、台車枠の側ばりと横ばりが溶接で剛に結合された一般的な構造の台車に比べ、最大で約4割の輪重減少抑制効果を確認しました(図2)。また、車両試験台での走行試験を行った結果、300km/hを超える速度域においても良好な走行安定性を有しており、本機構が走行安定性に影響を及ぼさないことを確認しました。

図1 輪重減少抑制台車
図2 輪重減少抑制効果 (半径160m曲線 出口側緩和曲線)
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