6. 片切片盛地形における車両の空気力係数の算定

  • 片切片盛地形における車両の空気力係数を定量評価しました。
  • 風向角90度の中間車の場合、切取高さ10mまたは15mの片切片盛地形では盛土よりも横風に対する安全性が高いことが分かりました。
  • 片切片盛地形の強風時安全性評価において空気力係数を指標として提案します。

車両の強風に対する安全性評価は、風洞試験により求めた空気力係数を用いて行われています。実際の線路沿線の地形は様々ですが、空気力係数は7種類の標準的な地上構造物を対象として求められています。海岸付近や川沿いによく見られる片側が切取で片側が盛土である地形(片切片盛地形)は盛土として整理されていますが、風下側に高い切取がある片切片盛地形の場合、一般的な盛土の場合よりも車両に働く横力が小さくなり、空気力係数は小さい可能性があります。

そこで、片切片盛地形を対象として風洞試験により空気力係数を求めました。風洞試験では、切取斜面の角度や切取高さ、切取と車両中心の距離を変化させました(図1)。

その結果、切取高さが10mまたは15mの場合に、車両が背面の切取に近づく程、また切取斜面が急になる程、盛土での風向角90度の中間車と比較して横力が5〜100%小さくなることが分かりました(図2)。

これらの成果により、従来盛土として整理されていた片切片盛地形において、地形に応じたより適切な安全性評価を行うことが可能です。

図1 風洞試験に用いた片切片盛地形(実寸)とパラメータ
(縮尺:1/60、車両:屋根部曲率半径5,000mm(実寸)の通勤型)
図2 片切片盛と盛土との横力係数比
(中間車、風向角90度、のり肩と切取の距離20m)
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