10. コンクリート電柱の保全判定方法の提案

  • コンクリート電柱の劣化状況、曲げ試験や材料分析を行い、主な劣化過程を明らかにしました。
  • コンクリート電柱の劣化状況に応じた新しい保全判定方法を提案しました。

コンクリート電柱(以下、「電柱」)は鉄道で本格的に使われ出してから既に50年以上が経過しており、劣化状況に応じた電柱取替のための根拠や基準が求められています。そこで、営業線の電柱約500本の劣化状況を調査し、曲げ試験や材料分析を行いました。その結果、電柱の主な劣化過程は、ひび割れが発生し、ひび割れ箇所から鉄筋腐食などの材料劣化が進行する「ひび割れ先行型」であることがわかりました。劣化過程に基づき、電柱の保全判定方法を提案しました(図1)。

判定フローでは、従来からの外観変状の確認に加えて、変状がない場合には「材料評価」、変状がある場合には「強度評価」を実施します。

変状がない場合の材料評価では、コンクリートの代表的な劣化現象とされる中性化の進行状況を調査します。電柱は土木構造物と比較して中性化の進行が極めて遅いことから、詳細な検査が必要になる中性化深さを表面から1mmと設定しました。

変状がある場合の強度評価では、省令の解釈基準である安全率2以上を満足するか否かを現場ですぐに判断できる、変状の外周幅と強度との関係を示した「強度評価シート」を作成しました。変状外周幅が許容範囲内ならば良判定、許容範囲より大きい場合には取替が必要となります。

図1 コンクリート電柱保全判定フローの概要
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