20. 燃料電池の長期劣化特性

  • 燃料電池鉄道車両の実用化のため、鉄道車両用燃料電池の耐久性を3600回以上の走行試験と10年間の発電試験で確認し、長期使用に耐えることを確認しました。
  • 不具合実績に基づくリスクの評価結果を反映した新規燃料電池の製作の指針として提案します。

クリーンなエネルギー源である燃料電池の電車への応用が期待されています。燃料電池は白金を触媒とする水素と酸素の反応により発電しますが、触媒が劣化すると発電電圧や効率が低下する可能性があります。そこで燃料電池試験電車(図1)の走行試験により10年間継続的に発電電圧や効率を調べました。電車を駆動できる大出力の燃料電池で試験を行ったところ、一般的な小型燃料電池の劣化傾向と同様に、発電電圧は製作時から5%程度低下するものの、効率は52%程度を維持しており、長期間使用しても著しい性能低下や運転不能となる故障は発生しないことを確認しました(図2)。

また、燃料電池の不具合実績等に基づき、経年劣化や偶発的に発生する不具合の可能性について、許容されないリスクがないか検討を行いました。改善が必要な項目を抽出でき、新規の燃料電池を製作する際に信頼性・安全性を向上させる指針を得ることができました(表1)。

図1 燃料電池試験電車
図2 燃料電池の長期使用時の特性変化
表1 燃料電池のリスクアセスメント例
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