23. 乗り心地の良い振子車両の制御システム

  • 振子車の乗り物酔いを低減する振子制御システムを開発しました。
  • 急曲線の乗り物酔い暴露量値を30%低減でき、既存振子車にも組み込み可能です。
  • 急曲線連続区間に投入する列車および既存振子車のリニューアル向けに提案します。

振子式の車体傾斜機構は、空気ばね式よりも複雑になる反面、最大傾斜角が大きく、制御の応答性に優れるため、急曲線が連続する線区や、より高度な乗り心地が求められる車両に適しています。

乗り心地向上、特に乗り物酔いの解消のための振子車両の制御システムとして、①高精度な走行地点検出、②乗り心地の良い車体傾斜パターン、③応答性に優れた空気圧式振子アクチュエータを開発しました。現行システムとの比較を表1に示します。「車体傾斜パターン」により、走行中の曲線半径、カントの大きさ、および走行速度に応じて乗客に働く加速度などを逐次予測し、乗り物酔いを引き起こす低周波の左右動揺を抑えて、乗り心地が良いと感じるようにしました。

試験走行の結果、既存の制御付き振子システムと比べて、本システムは乗り物酔い暴露量値(MSDV-y)を現行の平均4.2m/s1.5 から3.0 m/s1.5 に約30%低減できることを確認(図1)しました。また、「振子アクチュエータ」を適用すると、従来の振子ダンパを省略できることを実証しました。

この結果を反映し、営業車両への搭載に必要となる、モニタ装置などとの接続性や、フェールセーフ性を備えた装置(図2)を開発しました。

図1 乗り物酔い暴露量値(MSDV-y) の低減状況
図2 営業車両に搭載可能な振子制御装置
表1 現行システムとの比較
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