10. 矩形断面コンクリート充填鋼管部材の設計法

  • 矩形CFT部材の曲げ耐力・変形性能の算定法を提案しました。
  • 矩形CFT部材を用いると他部材に対して最大30%の断面縮小が図れます。
  • 駅ビル等の建築柱との接合性向上により接合部の施工費を10%低減できます。

コンクリート充填鋼管(Concrete Filled Tube)部材は、鋼管の内部にコンクリートを充填したシンプルな構造で、小断面で耐力が確保でき、かつ施工性にも優れた部材です。円形断面のCFT 部材については鉄道構造物の設計標準に設計法が定められ実構造物に多く適用されていますが、矩形断面のCFT 部材については設計法が定められていません。しかし、梁との接合性や駅ビル等の建築・土木一体化構造における建築柱との接合性の向上等から矩形断面のCFT 部材の適用が求められています(図1)。

図1 駅ビルにおける矩形CFTの適用例

そこで、模型試験体による載荷試験を実施し、その結果をもとに、設計標準の考え方に基づいた損傷レベルの設定方法や、曲げ耐力および変形性能の算定法を提案しました(図2)。これにより、矩形断面のCFT部材の実構造物への適用が可能となりました。提案した算定方法に基づいて標準的な矩形断面のCFT柱の試設計を行った結果、円形のCFT部材と同程度の断面寸法となり、また鉄筋コンクリート部材に対しては30%の断面縮小が図れることを確認しました(図3)。また、駅ビル等の建築・土木一体構造において、設計段階から建築柱と同断面の矩形CFT柱を用いることが可能となり、施工時には柱同士の接合性が向上し、接合部の施工費を10%低減できます。

図2 実験と提案手法による計算値の比較
図3 断面の比較例

本成果は、橋梁および高架橋耐震照査の手引きおよび設計プログラムに反映します。

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