16. 軽量・高剛性車両構体構造の提案

  • 軽量、高剛性を両立した構体を解析的に導出するアルゴリズムを開発しました。
  • 従来構造の車両と比べて構体質量が17%低減され、曲げ剛性が12%向上したプレス成型体による構体構造を提案しました。

鉄道車両では、構体の軽量化と高剛性化が望まれているとともに、製造コストの低減も求められています。現在のステンレス鋼製車両は骨組と板からなる構体構造が主流ですが、この構造で上述の要望を満たすには限界があります。そこで、本研究ではプレス成型体による構体構造を採用するとともに、プレス成型体構造を導出する構造最適化アルゴリズムを開発し、構体の軽量化と高剛性化を両立する手法を開発しました。

本研究では、まず構造最適化のベースとなる一車体全体の応力分布をFEM解析により評価しました。この結果を負荷条件として、車体の部分領域(側窓、出入口、屋根など)ごとにプレス成型体を前提とした構造最適化を実施し、従来構造に対して軽量化および高剛性化されたプレス成型体構造を導出しました(図1、図2)。この構造は、解析的に求めた凹凸形状により所定の強度を確保しています。得られたプレス成型体と外板を接合して車体を構成すると(図3)、構体質量が17%低減されるとともに、各部の剛性が向上し、車体曲げ剛性が12%向上することをFEM解析により確認しました(図4)。従来の構体は多数の部材を組み合わせて構成しますが、本方式はプレス成型体のみを採用する構造のため、部材点数が削減され組立に掛かるコストを大幅に低減できます。

本構造最適化手法は、省エネや高速化のための軽量化や、乗り心地改善のための高剛性化を実現可能な構体構造の設計ツールとして活用できます。

図1 提案手法による形状変更量
図2 プレス成型体の構体構造
図3 プレス成型体による新しい構造
図4 新たな構体構造における相当応力分布
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