17. C/C複合材製すり板の低廉化および使用限度厚さの明確化

  • 炭素繊維量半減と製造法変更により、C/C複合材製すり板の製造コストを20%削減しました。
  • 残存締結力およびすり板強度の観点から使用限度厚さを明確化しました。
  • C/C複合材製すり板の使用コストを従来比で約50%削減できました。

基材に炭素繊維強化炭素材を用いたC/C複合材製すり板は、優れた潤滑特性・耐熱性と高強度・高靱性を兼ね備えたすり板材ですが、高価な炭素繊維を多く使用していることから、従来のカーボン系すり板よりも高価格であり、鉄道事業者からは使用コスト削減のため、製造コストの低減と使用限度の明確化が求められてきました。

そこで、これまでのC/C複合材製すり板と比べ炭素繊維量を半減し、さらに製造工程を簡略化できるプリフォームドヤーン法というカーボン基材製造方法を採用することによりC/C複合材製すり板の製造コストを20%削減しました。開発した低廉化C/C複合材製すり板材は炭素繊維量を半減したにもかかわらず、曲げ強度等の目標値を全て満たしており、実際のすり板として実パンタグラフに装着して行った定置試験で従来材と同程度の耐摩耗性を有することを確認しています(図1)。

また、すり板の使用限度厚さについて、残存締結力限度と舟体装着時のすり板強度の観点からボルト軸力測定や強度試験を複数回行った結果、例えば在来線用パンタグラフPS33B+薄型舟体のモデルケースの場合、ボルト締結箇所では6mm、その他の箇所では4mmを使用限度厚として明確化しました。

製造コスト低減と使用限度厚さの明確化により、開発品の使用コスト(使用可能な厚さあたりの価格)を従来品と比べて約50%削減でき、広く普及している従来のカーボン系すり板(PC78A)と同程度にできました(図2)。

図1 摩耗体積比較
図2 低廉化C/C複合材製すり板の使用コスト比較(使用可能な厚さあたりの価格比)
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