18. 電子連動装置の劣化・寿命評価手法

  • 電子連動装置の使用環境による故障率を算出する寿命評価手法を開発しました。
  • ケーススタディを実施し、装置寿命に最も寄与する電子部品を特定するとともに、故障リスクの経年変化を示しました。

近年、鉄道信号設備への電子機器の導入が進められています。一方、電子機器の劣化傾向の把握は困難であることが多く、特に電子連動装置においては、更新にかかる人的・経済的負担が大きいことから、その更新時期の適正評価が課題となっています。そこで、電子連動装置を構成する各電子部品について、当該装置の使用環境を考慮した部品加速モデルを整理するとともに、モデル計算により得られる加速係数から装置全体としての寿命を評価する手法を開発しました。

開発した寿命評価手法は、時間とともに故障率が増加する期間(信頼性工学における摩耗故障期)を予測対象とし、5段階の寿命評価ステップ(図1)で構成されます。装置寿命に最も寄与する電子部品の特定を行い、当該部品の寿命から装置全体の寿命を求めます。特に、部品の信頼性適合試験(部品メーカによる加速試験)結果に基づき累積故障確率を推定する手法(図2)を開発することで、安全側の評価に関しては新たな加速試験の実施を省略可能としました。

本手法を小駅用電子連動装置に適用した結果、当該装置において最初に故障が現れる電子部品を特定(1個目故障は50駅使用で約29年)するとともに、故障リスク(故障数ならびに故障率増加割合)の経年変化を提示できることを確認しました(図3)。

また、電子連動装置の更新計画策定に活用できる故障リスク算出ツールを開発しました。

図1 寿命評価ステップ
図2 累積故障確率推定手法(STEP4)
図3 故障リスク算出例(STEP5)
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