21. 駅構内における旅客の群集密度と歩行速度

  • 旅客の群集密度と歩行速度を駅構内で精緻に計測する手法を開発しました。
  • 現在の駅における旅客の歩行速度は、既往の推定式による値よりも低い傾向にあることがわかりました。
  • 様々な条件下の歩行速度データに基づく推定式は駅施設の設計に活用できます。

駅構内の快適性・利便性の向上には、混雑箇所を正確に把握し、事前に対策を行う必要があります。そのため、混雑箇所の把握手法として一般的になりつつある旅客流動シミュレーションでは、旅客の歩行速度等の行動モデルが重要となります。しかし、歩行速度等の計測については、ビデオカメラで撮影した群集流の俯瞰映像を解析する手法などが提案されているものの、ビデオカメラを設置できる場所の制約や、撮影映像の解析手法が確立されていないことから、データが体系的にまとめられていません。

そこで、群集内を歩行する計測対象者の群集密度と歩行速度を直接計測する新しい手法を開発しました(図1)。本手法では、計測対象者の足元の歩行動作の解析から歩行速度を計算するとともに、周囲の人との距離を計測することで密度を計算する小型のウェアラブルデバイスを用います。これにより、ビデオカメラの設置が不要となる一方、計測対象者が歩行できる場所であればどこでも計測ができ、定量的な群集流のデータ収集が可能となります。

本手法を用いた実駅での計測の結果、旅客の歩行速度は現在使用されている約40年前の推定式による値よりも低い傾向にあることがわかりました。

本手法で得られる様々な条件における歩行速度特性は、駅施設の設計に活用できます。

図1 旅客の歩行速度と密度の計測手法
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