轟 俊太朗

-先輩職員インタビュー-

鉄道コンクリート構造物の「基準」を作り、 復旧支援にも尽力

プロフィール
轟 俊太朗
コンクリート構造研究室 副主任研究員
平成19年入社

コンクリート構造物を自然や人に調和し
サスティナブルな社会を支えるものに

私は、鉄筋コンクリート(RC)構造やプレストレストコンクリート(PC)構造で構築される鉄道コンクリート構造物を対象に、設計や維持管理等に関する研究開発を行っています。その他、コンクリート構造物に関する「技術基準類」の更新・作成、鉄道事業者各社からの技術的な相談への対応、経年劣化した構造物の健全度調査などを行っています。災害時には復旧支援にも携わります。私たちの研究対象であるコンクリート構造物は、鉄道の安全・安定輸送を支える重要なものです。熊本地震の復旧支援では、安全性を確保した上で、早期に列車運行を再開できるように、被災状況に応じた復旧対策を提案しました。その提案を基に復旧の時期が決定されるため、鉄道の復旧支援は被災者の生活再建にも大きく関わってくるため、自らの仕事の重い意義を改めて実感しました。また、コンクリートは、地産地消される材料であり、社会基盤に多用される材料です。そのため、コンクリートに関する技術革新は、社会に与えるインパクトが大きく、その点にやりがいを感じています。

鉄道総研での仕事は、現場と密着し「今の暮らし」を支えるものであると同時に、研究職として「少し先」を見て「未来」を創造するものでもあり、それも大きな醍醐味だと思います。コンクリート構造物が、「自然や人に調和し、均整の取れた豊かな社会を支えるもの」となるよう研究に取り組んでいきたいと考えています。

上司との距離が近く他領域との交流も活発
新たなことを学べるチャンスは無限

鉄道のコンクリート構造物をより強靭に設計・施工・維持管理していくルールを作るためには、鉄道の特徴を活かし、軌道、車両、電気なども含めて、さまざまな要素を統合して考えていく必要があります。他の研究室と連携をして研究活動を進めるケースも多々ありますが、今後、ますます、他領域と連携を強め一体となった取り組みを進めていきたいと思います。

鉄道総研には多様な研究部門があり、かつ、互いの“顔”が見える組織規模であるため、領域を超えてのコミュニケーションが取りやすく、一体化した、まさに総合的な研究ができる組織です。異なる立ち位置、異なる領域の人々との交流が研究者としての可能性を広げてくれる契機にもなりますし、何より刺激があって日々が充実しています。

こうした環境だからこそ、強く感じるのは、「オープンな姿勢」がとても大切だということです。鉄道総研は、上司や先輩との距離も近いので、そうした姿勢があれば、知識はどんどん身につくはずです。私自身、コンクリートは大学で専門的に学んだ分野ではありません。新人の頃は、研究室の先輩が定期的に勉強会を開いてくださり、入社したから本当に多くのことを学びました。若い皆さんも、オープンな姿勢さえあれば、新たなことをどんどん学びとれるはずです。私もそんな皆さんから刺激を受けもっと成長していきたいと願っています。

コラム:技術基準について

私が所属する研究室の中核となるのは、「鉄道コンクリート構造物の技術基準」の作成です。「技術基準」とは、構造物の設計、維持管理などの際の「ルール」のことで、鉄道構造物は、このルールに則って造られています。私は、「大元となるルール」作りができることに魅力を感じ入社を決めました。

「技術基準」の作成にあたっては、大学の先生方、国土交通省、各鉄道事業者、メーカー、ゼネコンなどさまざまな立場の人が関わります。そのような場面では、知識も必要ですが、論理的に事象を捉え、伝える力が必要になります。また、「技術基準」は一度作れば終わり、というものでありません。実際に使われる鉄道事業者などの疑問や要望を受けながら、より最適なものへと常に進化させています。その進化に携われることが大きな喜びです。

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