財団法人鉄道総合技術研究所は、日本国有鉄道の分割・民営化に先立ち、1986年(昭和61年)12月10日に運輸大臣(現、国土交通大臣)の許可を得て設立され、1987年(昭和62年)4月1日に、JR各社の発足と同時に、日本国有鉄道が行っていた研究開発を承継する法人として本格的な事業活動を開始しました。
車両、土木、電気、情報、材料、環境、人間科学など、鉄道技術に関する基礎から応用までのあらゆる分野を対象に、たゆまぬ技術革新にチャレンジしています
鉄道総研の研究開発活動は基本計画に基づいています。2010年度からの5年間の活動に関する基本計画 -RESARCH 2010-は、これまでの研究開発の進展および鉄道を取り巻く昨今の状況の変化を反映させつつ、鉄道技術に関する総合的な研究所として各界からの負託に応える活動を効果的に推進し、鉄道の持続的発展を目指すために策定されました。
安全性・信頼性のさらなる向上、地球環境問題への対応、沿線環境との調和、システムの低コスト化、快適性や利便性の追求といった、従来の研究開発目標のブラッシュアップに努めるとともに、新しい領域への挑戦として、シミュレーション技術の高度化を目指すことにより、鉄道総研の得意分野の拡大を図ります。また、内外の情勢の変化に対応した研究開発体制の見直しを随時行いながら、鉄道総研の財政状況を踏まえ、さらなる研究開発の効率化に努めます。
以上を踏まえ、以下の5つの基本方針を定めています。
鉄道総研は、その設立趣旨に則り、基礎から応用・開発に至る広範な分野の研究成果を鉄道事業者や社会に提供してきました。2010年度からの5年間にわたる鉄道総研の基本計画においては、これまでの研究開発の目標を基本的に踏襲しつつ、近年発生した重大な鉄道事故・災害および厳しい経済情勢などを勘案して、以下のような「研究開発の目標」を定めています。
また、効果的な研究開発を進めるために、以下の3項目を「研究開発の柱」として定めます。
鉄道総研における研究開発活動のイメージを下図に示します。

鉄道総研では、研究開発成果の海外への紹介や海外の研究機関との共同研究などを通じて、世界的な鉄道技術の発展に貢献することを目指しています。 研究開発成果を紹介する媒体として、英文論文誌QR(Quarterly Report of RTRI)とニューズレター(Railway Technology Avalanche)を発行し、時宜を得た最新の情報を世界へ発信しています。
また各種学術分野の国際会議にも多くの役職員が参加しており、鉄道総研主催の国際講演会(1992年、東京)を契機として発足した世界鉄道研究会議(WCRR:World Congress on Railway Research)では、会議の企画や運営にも携わっています。
さらに、鉄道国際規格センターを設置し、“国際標準化の戦略的検討”、“国際規格の審議”、“国際規格情報の収集と発信”を活動の柱の中心に、広く鉄道に関する国際規格の審議について一元的に対応しています。