カーボン系パンタグラフすり板

概説

開発成果品写真

近年、在来線の電車では、従来の焼結合金すり板に代わりカーボン系(炭素系)すり板が使われるようになりました。カーボン系すり板は、カーボンを基材として金属を複合して造った材料で、カーボンの持つ良好な潤滑性と、金属を複合することによる低い抵抗率、高い強度をあわせ持つ材料として、トロリ線やすり板の摩耗低減に役立っています。最近はカーボン系すり板が普及した結果、在来線の直流電化区間を走る201系や207系0代などの、従来の車両よりも大きな電流を集電する車両でも使いたいとの要望も出てきました。201系や207系0代などの大きな電流容量の車両で現用のカーボン系すり板を使用すると、摩耗量が増すだけでなく、離線アークにより表面近くの金属粒子が脱落して抵抗率が高くなる材質劣化などの問題が生じます。そこで、この問題点を解決した新たなすり板を開発しました。

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