第10回鉄道総研講演会

乗心地を考慮したリニアガイドウェイの施工精度

伊藤 隆



 リニアモーターカーが走行するガイドウェイは、コンクリート側壁に地上コイルが取付けられ、リニア車両を推進、浮上、案内させるもので、在来線の軌道と車両のモーターの一部を合体させたようなリニアに特有な構造物である。取付けられる地上コイルの設置精度により、リニア車両の乗心地と推進力は大きな影響を受けるため、ガイドウェイの施工には、従来のコンクリート構造物にはないミリオーダーの厳しい精度が要求される。ここではガイドウェイに要求された精度の根拠、その精度を実現するために開発した測量手法、高精度にガイドウェイを施工するための施工技術と工夫、及びガイドウェイの施工精度の実績と推定される乗心地等に関して、既往の開発成果に基づいて述べる。


伊藤 隆 (いとう たかし)
日本鉄道建設公団 リニア実験線建設室 室長


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