渡邉 朝紀
インバータ制御電気車が日本で導入されて、今年で17年目にあたる。
インバータ制御電車の場合、車両保守費が半減するといわれており、鉄道経営面での寄与は大である。一方大量に投入されてほぼ10年を経過し、インバータ制御電車特有の課題や新しい展望が開けてきている。駆動制御の面では空転制御や直達ノイズを激減しうる主回路システム、電気ブレーキの面では、停止まで電気ブレーキのみで停止させる方法、高速域からの高減速度電気ブレーキをインバータを大きくしないで実現する方法、電制失効のない電気ブレーキ、電気ブレーキを主体としたブレーキシステム、更に応用技術として、高減速度定点停止制御、省エネルギー運転制御などがある。これらの技術の現状と展望を紹介する。
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